“読書感想” 『いかにして問題をとくか』

書籍

いかにして問題をとくか

いかにして問題をとくか
著者:ジョージ・ポリア 翻訳:柿内賢信

突然だけど、ここで問題。

Q:1匹の熊が1点Pから南へ向けて1マイル歩き、
そこで方向を変えて真東に1マイル進んだ。そこでもう一度向きを変えて
真北に1マイル進んだとき、ちょうど出発点Pに戻ったとする。
この熊は何色をしているか。

出典:『いかにして問題をとくか』P222より 引用

学の問題と言われても、ピンと来ないかもしれない。
 
正解はシロ
 
求められているものは熊の色。
与えられた条件は、
3マイル歩いたらもとの場所に帰れるところ。
 
真南へ1マイル進んで、真東へ1マイル進んで、
そこから真北に1マイル。。。
あれ?全然元の場所に行かないぞ!
 
そこで思いだして頂きたいのは、地球は球であること。
真南から出発したあと、
真東に進むと、子午線にそって円弧になる。
そこから真北にすすみもとの場所に戻れる場所と
考えると・・・これが成立するのは、北極。
よって、北極に住む熊と言えばホッキョクグマ。
 
ホッキョクグマの色は?そう、シロ。
 
 
ちなみに、結構有名な問題なので、
探せば、イラスト付きの分かりやすい解説は
いっぱい出てくるぞ。
 
 
風変わった数学書と思いきや、
この本、初版は50年前。
もともと数学とは何を学ぶのか。
その本質を、ひもといた本といえる。
 
本書で繰り返し語られるのは、 
未知のものは何か。
過去に似ている問題はないか。
与えられたデータはすべて使ったか。
 
記憶するだけの勉強は勉強ではない。と
それを危惧していて、
自分の知識をつなげて、
未知のものでも考えられるようになることが
望ましいと。そんな風に語ってると思いました。
 
例えば、分からない問題があっても、
分かる問題まで分解していくというのかな。
 
ラーメンを美味しくするにはどうしたらいいか
分からないけど、
汁と麺に分けた場合、
さらに汁を材料に分けた場合、
豚骨ダシだったら、高い豚骨にしてみるか、
もしくは、カツオでダシとってみるかとか。
 
納得しやすい部分まで細分化すると良い。
 
そんな分解の要領を教えるのが数学の本質。
なのかもしれない。
たどり着いた答えは、知識として残り、
また次の問題を解くための、経験として使える。
 
外、数学の認識が変わってるのは
こちらがわ、だったかもしれない。
そんなことを思うのでした。
 
最後に、こちらの問題を引用して
終わりにしたいと思います。

Q4リットルと9リットルの2つの桶しかもっていないとき、
ちょうど6リットルの川の水をくむのにはどうすればよいか。

出典:『いかにして問題をとくか』P61より引用

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