″クセになる映画体験″Away 感想

映画

始めて見たラトビアの映画は、
なんだかクセになる映画でしたって話。

Away

出典:映画『Away』公式サイトより引用

データ

公開:2020年
製作国:ラトビア
受賞:アヌシー国際アニメーション映画祭
   コントルシャン賞

あらすじ

飛行機事故でたった一人、
生きのびた少年。
 
彼は森で見つけた地図をもとに
人里を探して
オートバイで島を駆けぬける。


たまらなく好奇心を刺激してくる映画。
 
というのも、
次から次へと「なぜ?」「なに?」が
押し寄せてくるから。
 
映画の始まりは、
主人公が木にパラシュートで
ぶら下がった状態から幕開け。
 
開始早々、
「なんでこんなことに?」である。
 
そのあとも、
謎の黒い巨人が出てきて、
「コイツ何者?」だったり。
なぜか放置されているオートバイだったり。
 
とにかく、謎につぐ謎を追いかけていると
あっという間に、映画が終わります。
 
 
謎だけが、この映画の仕掛けでなく、
やっぱり、最大の特徴は、
「全くセリフがない」こと。
 
セリフがないため、
見る側も能動的に
見ざるを得ないというか。
 
これが、謎と相性がすごくいい。
全編、自分で謎を解く気持ちになっていく。
  
 
そして、アニメーション。
 
海外のインディーゲームを参考にしてるらしく、
雰囲気がゲームっぽい。
CGも、めちゃくちゃシンプル。
主人公なんて目を閉じると
のっぺらぼう、になっちゃうし。
 
けれど、
そんなに違和感なく見れるのは、
これも、また「謎解き」と相性が良い。
 
ゲームって、
能動的に進めなきゃいけない
体験型のエンタメですから。
 
それも相まって・・・、
そうだな。
「Away」って
ゲームムービーを見てる感覚に近いんですよ。
 
このちょっと、
普通の映画と違う感覚がべらぼうに楽しいです。
 
たとえば、
ワンカット長回しで、
見せるカメラワークとか。
 
一番印象に残っているのは、
「鏡の湖」でしょう。
 
ここはフォトジェニック的で気持ちいい!
 
 
 
 
ちなみに物語の内容は
いたってシンプル。

 
スタートとゴールが決まっている
ロードムービーですから。
 
ただ、その旅の道中で見つける
「あれってなんだろう?」を
楽しむ映画。
 
これは、人によって
「なんだろう?」が変わると思うので、
見る人、それぞれで
違う旅になるかもしれません。
 
  
人生は道に例えられますから、
少年の道程に人生を感じ、
しつこく追いかけてくる“アイツ”には
常につきまとう“失敗”という絶望を
感じるわけです。
 
チャプター1の、
少年がなかなか、外への一歩が踏み出せない感じ?
あれ、自分の人生でも経験ありますもん。
 
上京する前は、ソワソワして
なんども出ようか、いや失敗したら・・・
みたいなことも考えました。
 
 
そして、「Away」では、
とある動物の群れが出てきます。
 
あれなんかは、
同じ夢を追いかけた仲間のメタファーな気がします。
彼らは、最初に目指していた道とは
違う職業に就いていきました。
 
映画でも動物の群れがどうなったかというと・・・。
まあ、ここは内緒で。
 
絶望の種類は人によって
挫折だったり死だったりするかもしれません。
 
 
とまあ、いろんなことを考えたくなる、
なんだかクセになる映画
「Away」でした。

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