【つまらない!?】Fate/stay night[H F]III 感想

映画

ファンの間で注目の劇場版「「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」III.spring song
についてレビューします。…タイトルなげーな!!

※別の感想サイトに投稿した内容に変更加えたものです

出典:劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」公式HPより

16年越しの映像化 ありがとうございます!!!!
まずは、とにもかくにも感謝です。

「Fate/stay night」というゲームに出会ったのは16年前。
初めてプレイした時は、ノドがカラカラになるくらい夢中になった思い出があります。

まだ学生でしたし、味のある独特な文章が厨二心をくすぐったのかもしれません。

そんな私が思うこと…このゲームの感動を誰かと共有したい!

わりとニッチな作品で、
臨むべくは、これが広く認知されてくれればなぁ。とー。

それから
2006年のTVアニメシリーズ。
2010年の劇場版
2014年からのTVシリーズ…と追いかけてきました。

他にもスピンオフ作品が小説、ゲーム等といろいろ出ておりますが、
それらには手を出していません。
シリーズファンと言うよりは「stay night」が好き。

今回、新たに全国の劇場で映画という形で公開されるということは、
ゲームの魅力を一般に広める大チャンス!しかも3部作!!!

…だと思ったのですが、3部作を観て感じたのは、
これではファンが増えない!!

映像化することで浮き彫りになった原作の問題点もあるにはあるのですが、
この劇場版最終章に限定して気になった所を。
ネタバレはしませんよ!!!

右から左に流れるセリフ

原作はノベルゲームです。
セリフまわしはかなり独特で、身も蓋もない言い方をすれば「まわりくどい」
それでもついていけたのは「文字を読む」から。
理解するまで繰り返し読む“ゆとり”がありました。

対して映像作品は「耳で聞く」ため、
原作そのまんまのセリフだと、
びっっっっっくりするくらい、何も頭に入ってきません。

周りの映画を観てきた友人に印象に残ったセリフを聞いてみてください。
私は何もありません。

いや、ありました!!「せんぱい」です。
登場人物の1人、桜が喜怒哀楽を「せんぱい」だけで表してくれます。
…ピカチュウかな?

恋人なのに「せんぱい」呼びって距離遠くない?とか
言いたいことはありますが、それは置いておいて
じゃあ、映像だけでお話の流れが分かるようになっているかというと、
そうでもないです。

この作品、大体会話で説明するので、
理解できないとストーリーについていけません。
ただ、その説明も話の本筋に関係ないことを語っており、
たくさん聞かされたけど実は中身がない。
さらに言峰という人物は、あまりつじつまの合わない説教をして去っていくという…。

1人だけならまだしも、
大体の登場人物がこんな感じなのでちょっと疲れます。
口調を変えるとアイデンティティが無くなる恐れもありますから、
セリフをいくつか端折るだけでも、聞きやすくなったのではないかと。

天丼演出

2章から薄々思っていたのですが、
セリフを聞かせたいのか、アクションを見せたいのか、
分からないくらいBGM・SEが頻繁に入ってきます。
アクションシーンはほぼコレで。
メリハリがないので、どちらも際立たず…。

音楽についてもうひとつ。
悲しい場面では悲しい曲を流す。
シリアスなシーンでは、緊迫感のあるBGM。
普通なら気になりませんが、これも頻繁に行われ、
次第に“慣れ”ていき“飽き”に変わります。
後半は「またですか?!」と。

さらに実はこの映画、シーンの切り替えに斬新な手法を使います。
それが“ブラックアウト”
何かがひと段落するたびに画面が真っ黒になって、黒味があけると別のシーン。
その数、体感10回以上!!!

洋画の予告編じゃないんだからさ…。
こういうのを多分、天丼というのでしょうね。
他にもシーンの繋ぎが唐突すぎる部分もあったりで。

今回の映画では無くても成立しそうなシーン結構あった気がします。
プラス原作補完とされるシーンも。
ただ、2時間という決まった尺が映画にはあるんです。
そういうシーンを省いたり、セリフを端折ったりした時間で
シーンとシーンの繋ぎを工夫したほうが良かったのでは?

映画として楽しみたかった

嫌いになりたいけど好き。そんな「Fate/stay night」
ゲームとアニメでは表現方法が違いますので、
無理な原作再現より、合った表現にしてくれたほうが良いです。
特に今回は映画として成立するように作ってほしかった。

確かにアニメーションは躍動感がある。
興奮する部分もある。
けど物語としてあまりにも飲み込みづらくなっている。

最後にこれだけ書いておきたいのですが、
この手の作品で「気になった方は原作をプレイ!」という
一種の定型句があります。
そういうものって作品が面白くて興味が湧いたら自発的に原作をやるのでは?

そして、映画では描き切れなかった部分を知り、違いをみつけ
いろんな発見を経て世界が広がり、どんどん好きになっていく…と。

一見さんお断りになっている今回の映画では、
”意味が分からない方は原作をやってね”という
辞書的な扱いになっていますが本当に良いのでしょうか?

ただあくまで、いち個人の感想なので
こんなこと思う人がいても良いじゃないということで。

2020年現在、原作ゲームをやるにはハードの問題などいろいろハードルが高いので
マンガから触れてみるのも良いかもしれません。
まだ完結していないですが。。。

Fate/stay night [Heaven’s Feel] (1) (角川コミックス・エース) [ タスクオーナ ]

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