【今さらな感想】シンドラーのリスト

映画

「まだ、その映画見たことなかったの?!」

と言われそうな映画感想。今回はコチラです。

シンドラーのリスト【Blu-ray】 [ リーアム・ニーソン ]

データ

公開:1993年(日本では1994年)
受賞:第66回アカデミー賞 作品賞、撮影賞、編集賞
   第51回ゴールデングローブ賞 最優秀作品賞・・・などなど
製作:アメリカ

あらすじ

実在の出来事をベースにした映画。

1939年、ナチスドイツ占領下のポーランドで、
ドイツ人でありながら1100人以上のユダヤ人を救った
実業家シンドラーの偉業を描く。

正確にはシンドラーの話を描いた小説が原作、
ということらしい。

ただただ、シンドラーさんの男らしさに
涙が出る映画です。

映画のヒーローとして誇張しすぎてるきらいも
ありますが、
名作と呼び声が高い作品。

物語について

もともと、シンドラーさんは、
戦争でのひと儲けを狙い、ポーランドにやってきます。

キッチン用品の製造工場を建て、
労働者として、ユダヤ人を雇ったことが始まり。

しかし、次第に大きくなるユダヤ人弾圧を目の当たりにし、
抵抗として、「ユダヤ人を救う」活動を行っていきます。

それは、自信の工場労働者として雇うこと。

収容所送りになる彼らを囲うことで守ったのです。

その中には、子供や老人など満足に動けない人も。

労働力にならない人たちは収容所へと
ドイツ軍に連行されていくのですが、
軍人たちを制して。
「熟練の金属工だから連れていかれると事業ができない」
と、突っぱねていくさまは、
カッコよすぎて、カッコよすぎて。。。

映画終盤、アウシュビッツに連行されることになった、
シンドラーの工場で働くユダヤ人たち。

そこでシンドラーはあるリストを作ります。
「事業を行うために必要な従業員の名簿」
これがシンドラーのリスト。

「彼らを返して貰わなければ商売ができない」とし、
軍に掛け合うことで助け出した人々。
その数1100人以上!

戦争映画でハッピーエンドは稀なので、
心が震えました。

印象的な画作り

この映画の特徴のひとつが、
全編モノクロであること。

実際の出来事とあいまって、
モキュメンタリーのように感じました。

射殺シーンとか身体検査とか
エグイ場面も多々ありまして
まるで記録映画を見てるよう。

全編モノクロと言いましたが、
一か所だけ色がつくシーンがあります。

ユダヤ人弾圧の中で
赤い服の少女が逃げ惑うのをシンドラーは
目撃します。

この「赤い服」だけ、色がついています。

それほど、シンドラー自身に何か残る、
そして映画を通してシンドラーと一体になっている
私たち観客にも鮮明に残ります。

「こんなことが許されていいはずない」

そして、映画後半、
遺体焼却場で「赤い服の少女」を
再び目撃します。

遺体となって、
手押し台車で運ばれていく少女を。

ここでも赤い色だけ色がついています。
決意を新たにする良いシーンです。

終盤のろうそくの炎にも
色がついているのですが、
それに、どんな意味があるのか?
考えてみると面白いと思います。

もうひとつ印象的なカット。

雪かきをするユダヤ人たちの列を
シンドラーの乗った車が横切るシーン。

車の窓ガラスに映った
「こちらを見ている」ユダヤ人と

窓ガラスの中から
「こちらを見ている」シンドラー。

対面に向かい合った2人の人物の表情が
同居する不思議なカット。

この映画を撮った
スピルバーグ監督の特徴と勝手に思ってますけれど。

確か「太陽の帝国」でもこんなカット
あったような・・・。

意味が違う視線が交じり合う。
観客にはどちらも「コチラを見ている」と映るのに。
たくみだなぁ。と思いました。

おわり

「シンドラーのリスト」は尺が195分と3時間越え。
見てるコチラも気を引き締めなければと
思っていましたが、
見始めるとスルスルと最後まで見れてしまいました。

この時間を感じさせないテクニック。
編集のリズム感をマスターしたいです。

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