つい最近、最終刊の和訳が出まして、
慌てて読んだハードSF小説。
第二部の評価は、
中国でもシリーズ最高と呼び声が高く、
それにウソ偽りなし!のハラハラ展開の連続。
サブタイトルにある黒暗森林とは。
宇宙を密林に例えた表現。
この広い宇宙では密林に潜む狩人に
常に狙われているようなもの。
ひとたび目立てば、確実にやられてしまう。
現実世界でもありますよね。
「出る杭は打たれる」
生きのびるとは、なりを潜めることなり。。。。
これが、重要なポイントなんですが、
それはネタバレになるので割愛。
下巻では、
舞台が200年後に飛びます。
ぶっ飛びすぎて面くらいまいした。
終電で寝てたら、いつもと違う駅についていた。
のような、
置いてけぼりな心細い感。
物語は主人公ルオ・ジーたちが、
コールドスリープから目覚めたところから動き出します。
この200年後の世界は
「ブレードランナー」などを見ていたSF好きなら
誰しも妄想しであろう「こうなっててほしい!」が
詰め込まれた濃厚な世界です。
車が空を飛ぶ。といったおなじみのものに始まり、
カベが全てパソコンのディスプレイになる。
衣服もディスプレイになっていて好きなデザインを表示できる。
などなど。
現実にはないものを、どう文章で表現するのか。
少しの不安もありましたが杞憂でしたね!
ソフォンの監視下で、技術発展なんてないんじゃ?
と思いきや、未来はかなり発達しており、
そのおかげか世界はとても明るい。
地球艦隊と呼ばれる、vs三体世界用の軍隊まで組織され、
救世主とまでもてはやされたルオ・ジーたちは
完全な用無し。
アイツらいなくても、勝てるぜ!
希望に満ち満ちています。
・・・が、これが盛大な前フリ。
実は、ソフォン監視下に置かれる前の技術だけで、
行き着くところまでいっただけで、
本当は三体世界の足元にも及ばない。
ということが分かります。
どこで分かるかと言うと、
初めて地球艦隊と三体世界が交戦するのです。
宇宙空間で初めて直接合う2つの文明。
数百隻はくだらない、地球の総力を結集した「地球艦隊」。
相対するは、三体世界の探査艇が1機のみ。
戦力差は歴然。
だがしかし、探査艇1機に地球艦隊は全滅してしまいます。
この描写がかなりエグくてエグくて。
なすすべなく、蹂躙されるさまは、
一気に人類を絶望にたたきおとします。
まるで、ディザスタームービーを見てるよう。
ゾクゾクしました。
さあ、人類よ。ここからどう逆転するのか?
このどうしようもない状況をひっくり返す方法が
「その手があったか!」と言わずにいられない。
絶対、誰かに「三体」をススメめたくなります。
このあと第3部では、どう展開するのだろうか。。。
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