大量殺人犯の共通点は
「誰も話を聞いてくれなかったこと」
人の話を聞く。
というのは、受け身の行動です。
自分の生活をよくするのは
能動的に動かなければならない。
いかに自分を主張するか?が大事。
そういった話はたくさん耳にします。
そういう意味では、
どちらかと言えばマイナスな
イメージがあるのかもしれません。
でも、あらゆる仕事で必要なのは
会話でのコミュニケーションで、
会話は「話し手」と「良い聞き手」が
いなければ成立しません。
「話し手」だけでは成り立たないのです。
そんな聞くことに
焦点を当てた1冊。
仕事柄、
専門家に話を聞くことも多々あるので
購入してみました。
冒頭の話ではないにしろ、
政治への不満や
夫婦間、友人間の不満の
大半は「話を聞いてもらえなかった」こと。
意外と聞くことを実践するのはムズカシイ!!
話を聞いているつもりでも、
相づちをうっているだけ。に
なってたりしませんか?
良い聞きかたは、
自分の視野を広げて
価値観をアップデートできるとか。
知らない世界を知るってことだからね。
じゃあ、良い聞きかたってなんだよ!
それは相手の感情に寄り添い、理解すること。
だそうです。
まあ、もっと相手に興味・好奇心を持て。
ってことですね。
具体的に言うと、
・自分の話すことを考えながら聞かない
(上手いことを言ってやろう的な)
・相手にアドバイスを与えるつもりで
聞かない
・間を埋めようとして話し続けない
(沈黙を埋めようとしない)
・話に割って入らない
などです。
要するに相手の話を聞いているつもりで、
自分のことで頭がいっぱいになっていると。
人類史をひもとくと、
人間はもともと他の動物より弱いため、
住処である森を追い出され、
それでも生き残るために「助け合う」ことを
覚えました。
しかし、化石燃料を手に入れてから
今日まで、暮らしが豊かになるのと比例して、
「個人の幸せ」に注力されていくことになります。
「個人のことだけ」考えることによって、
コミュニケーションも薄れてきました。
でも、今はSNSがあるじゃん。
人とのつながりが増えているよ!
と思うかもしれませんが、
深い部分で繋がれているのでしょうか?
なぜなら、話し方や表情も含めて
会話は成立しているからです。
例えば今年の東京パラリンピック。
テレビ中継には3DCGのキャラを使い、
手話で実況を表現するシステムが導入されました。
初めはデフォルメされたキャラクターだったそうです。
しかし、それだと手話の話者には読み取れないことが
分かりました。
顔の表情、唇の動きも合わせて「言葉」として
読み取っていたからです。
そのため、リアルよりの3DCGに変更されました。
「聞く」というのは、
結構、高度なことをしているんですね。
相手の態度で話を変えることはあるあるです。
あんまり、自分の身の内をさらけ出す話はせず、
当たり障りないことで濁すことも多々。
まあ私のことです。
しかし、相手から打ち明け話さえ引き出せれば、
信頼関係が築けた証。
しかも!
誰でもできる話より、
その人にしかできない話は面白い。
そして、話を聞いてもらえた経験があると、
「話し手」も成長していきます。
というのも、
自分の話ばかりする人は、
自身がないことの裏返しで、
アピールし続けないと不安だから
だそうです。
それを無くすためにも、
「ちゃんと聞く」姿勢は大事。
以上、感想でした。
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