【映画感想】エジソンズ・ゲーム

映画

突然ですが、直流と交流を覚えていますか?

電気の流れの事です。

現在、家庭の電気は全て交流で送られていて、
ありとあらゆるものが、交流でまかなわれています。

そんな身近にある、交流ですが、
19世紀に「直流」と「交流」のどちらで電気を送るか、
争いが起きたことを知っているでしょうか。

今回取り上げる映画は、そんな史実を元にしたものです。

エジソンズ・ゲーム [ ベネディクト・カンバーバッチ ]

「エジソンズゲーム」

ちなみに、原題は
「The Current War」
電流戦争ということである。

ざっくりあらすじ

発明王トーマス・エジソンと
実業家ジョージ・ウェスティングハウスの
電力送電システムをめぐって繰り広げられた
「電流戦争」を描く。

エジソンは直流を推進し、
ウェスティングハウスは交流を推進しました。

現代を考えるとエジソンは負けちゃったんですね。

史実を元にした映画は、結末含めて分かっているので、
どこまで脚色しているのか、
違いを見ることも面白ポイントだったりします。
自分の中ではね!

この映画、わりと史実に忠実で驚きました。

例えば、エジソンの「メンロパーク研究室」とか、
エジソンの仮眠のとり方とか、かなりビジュアルが一緒です。

細かい所だと他にもあります。

白熱電球を発明したのがエジソンと言われていますが、
正しくは「白熱電球を長く点灯させることに成功した」のであって、
白熱電球自体はエジソンよりも前に発明されていました。

劇中では「白熱電球を発明したのはアナタじゃない」と
サラッとセリフで言われるだけですが。

さらにさらに!
まだまだありますよ!!

「直流」と「交流」の戦いが激化していくと、
相手の悪い所を指摘する、ネガティブキャンペーンが始まります。

エジソンはメディアを集めて
「交流」で動物を殺め、「危険だ」アピールをし始めます。

その際、交流で殺めることを
「ウェスティングハウス」するというわけです。

なんとも意地の悪いジョーク。

これも、もちろん劇中にでてきます。
こういう細かいディティールに拘っているところ。
感服致します。

ただ、この辺りのエジソンの行き過ぎたネガティブキャンペーンは、
ちょっとマイルドになっている部分も。
それが「電気イス」

囚人の処刑装置としてエジソンが開発しました。

この時、エジソンは躊躇していたかのような描写を
映画ではしていますが、実際そうだったかは分かりません。

話を変えて

史実の再現度とは別に、
映画ならではの描写で、個人的に好きな部分。

学校の黒板くらいの大きさがあるアメリカの地図に、
電球を差し込んで、「電気が通ったぞ」をビジュアルで表現している所。

直流なら黄色、交流なら赤色に電球が点ります。
陣取り合戦を見てるみたいでワクワクしましたね!

さて、電流戦争にフィーチャーした映画ですが、
最後にひとつ。

エジソンが発明した大事なものを紹介しましょう。
それは、「映画」です。

動画撮影機の開発に関わり、
撮影スタジオを作り、
撮影用のフィルムを作り・・・

今日まで続く、映画の礎を築いた人でもあるのです。

つまり、エジソンが「映画」を考えなかったら、
「エジソンズゲーム」を見ることもできなかったかもしれません。

そう考えると、面白いですね!

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