【庵野監督のラブレター?】「シン・エヴァンゲリオン劇場版」

私が「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を
一言で表すとしたら、コレ。

「庵野監督のラブレター」

なぜ、そう思ったか。
今日はそんな話です。

ちなみにラストのネタバレしますので、
そこはご容赦下さい。

感想の前に、
私のエヴァ遍歴はと言うと、
・TVシリーズ
・旧劇場版
・新劇場版シリーズ

を見ております。

エヴァンゲリオンが始まったのは
1995年。
当時は小学生でした。

多くの男子たちの例にもれず、
熱狂的なロボットファンでしたから、
初めて「エヴァ」を観た時の衝撃といったら!!

スマートでスタイリッシュ
野性味あふれる肉弾戦

今までにない斬新な要素に、魅了されていきました。
(エヴァがロボではないと知るのはもっと後)

エヴァは男性向けのイメージが強いですが、
当時の人気ぶりはすさまじく、
同級生の女生徒もグッズを持っておりました。
というか毎週見ている私よりも設定に詳しかった。

しかし、TVシリーズの終盤。
どんどん私の理解が追いつかない展開が続いていきます。

この展開の分からなさ加減と言ったら
「量子力学を10文字で説明する」くらい難しいです。
一度見てください、以外に魅力を伝える言葉が思いつかなかったです。

最終回を見た日は、
ポカーンとしすぎて、
動物園のアルパカと同じ顔になってましたね。

そこから時は飛んで高校生。

あの難解だったエヴァンゲリオンを
今なら理解できるんじゃないか?

再び、私はエヴァに挑戦しました。
10年ぶり2度目です。

結果は……アルパカになりました。

もう、心の中がモヤモヤしすぎて
体中の毛という毛をむしりとりたい衝動に駆られましたが、
そこで知るわけです。
「違う結末を描いた劇場版がある」

ここに答えがあるかもしれない!!!
一刻も早く心の安寧を取り戻すため、
早速VHSをレンタルし、見てみました。

すると!

もう、ぜんっぜんっ分からん!
「量子力学を10文字で説明する」以上に難しかった。

負けた感じがして、
めちゃくちゃくやしかったですね。
その日は枕を濡らしました。…よだれで。

そんなこんなで高校生の私が絞り出した
負け惜しみみたいな感想が
「地球規模の中学生日記」

これらを経て数年後、
とある情報が私の耳に入ってきました。
エヴァンゲリオンが映画でリメイクするらしい。

そう、それが今回の新劇場版シリーズですね。

今度こそは!
5年ぶり3度目の挑戦です。

Qで挫折しそうになりましたが、
何とか今回の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」まで
辿り着くことができました。

25年分の前置きをしてしまってすみません。
ここから感想です。

率直に言うと。
今までで一番分かりやすい!映画です。

このブログのタイトルが全てです。
明確に「ありがとう」ってセリフで言わせてますからね。

「誰が」「誰に」という部分はあえて伏せておきます。

「ありがとう」というセリフから始まる
終盤の展開を見て感じたのは
主人公シンジくんは庵野監督自身だったのかもしれない。

庵野さん自身の心を描くことで、
誰しもの心の闇を表現したのでは?

今を生きる私達それぞれにあると思うんです。
・上手く説明できない心情。
・言葉にできない感情。

感情はあるんだけど、それに見合った言葉が思いつかない。
だから誰にも気づいてもらえない。。。

そんな心の中の闇の部分。

このモンモンとする鬱屈した感情を
アニメーションというものにぶつけてたのかもなぁ。と。

そう考えてくると、色んなものが理解しやすくなりました。
おそらく、綾波やアスカというキャラクターも
庵野さんの理想の女性像かもしれません。

中学生の時、どの男子の頭にもあった
「理想のアノ子」です。

綾波が一番分かりやすく、劇場の描写を見る限り
シンジ君の母親に限りなく近いクローンですから。

お母さんが嫌いな男の子は、あんまりいないでしょう。

まだまだあります。
なぜ心を描いている。と思ったか。

実は、エヴァンゲリオンは媒体ごとに違う結末を描いています。
SF作品ではよくある「ループ」もの。

ループするということは、
「ああでもない」「こうでもない」と
日頃悩み続ける私たちに似ています。

また、カメラの構図、ワークが現実的だと感じました。
アニメだと「人の手では撮れない縦横無尽」な
映像が多々ありますが、
今回の映画に限っては、それは少ない印象。

加えて色使いが今までより
かなり明るいですね。
個人の感想ですが。

そして、ラストカット。
これが実写で終わります。

虚構(アニメ)から現実に帰ってくるわけです。
心のモヤモヤが晴れたのでしょう。

現実に帰る時、1人のキャラクターが
シンジくん(庵野監督)の手を引いていきます。
あれは多分、安野モヨコさんのイメージじゃないかな。
庵野監督の妻。

理想の、空想の女たちではなく、
寄り添ってくれた人ということです。

この映画は、昨今には珍しくエンドマークがついて
終わります。

つまり、これで本当にエヴァシリーズが終わったのかもしれません。

庵野監督!今までありがとうございました。
最後に自分なりの見方をすることができて嬉しかったです!!!

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