【動画編集の参考本】「スマホ脳」集中力は財産

書籍

ああ、スマホがない!
スマホがない!

カバンの中?
ソファーの下?
本の下敷きになっているかも?

大事な連絡が来ているかもしれないのに。
あの映画の新情報が出ているかも…。
確認したいのに!!!

スマホが無いだけで、
どうしてこんなにも不安になってしまうんだろう。

もしかしたら、もう既に私達は、
依存症になっているのかもしれません。

スマホ脳 (新潮新書) [ アンデシュ・ハンセン ]

スティーブ・ジョブズは
我が子にiPadを与えなかった。

ビル・ゲイツは
子供が14歳になるまでスマホを持たせなかった。

そのほかIT業界のトップたちは、
デジタルデバイスにすべからく後悔を抱えている。

語弊を恐れず言うとこういうことではないだろうか。
「スマホを使い続けるとバカになる」

スマホで見ている方、すみません!

著者、精神科医のアンデシュ・ハンセンの語る
「スマホ脳」を読み、
私の覚書きを3つほどここに置いておきます。

スマホを求める本能

初めに頭に入れておきたいのは
スマホは、人間の生存本能に
うまく取り入ったデバイス。ということ。

その生存本能で重要なのが
「ドーパミン」

まず、ドーパミンとは満足感を与えてくれる報酬系の物質のこと。
狩猟民族だったころ、生き残るために必要だった。

例えば、こう。
甘い果実が実る木で一つだけ食べて満足して帰っていく。
しかし、翌日同じ木に訪れるとその果実はひとつ残らずなくなっていた。

次に別の人間を思い浮かべてみる。
同じように甘い果実を食べるとドーパミンが分泌される。
ドーパミンは「それをしたい」と言う欲求を起こさせ、
果実を食べられるだけたくさん食べてしまった。
翌日、同じ木に行くとやはり果実はひとつもない。

どちらが、生き延びる確率が高いかはお分かりでしょう。
後者のほうが、まだ体内にエネルギーがたくさん残っているし、
余ったら脂肪として蓄えて、急に食べ物がなくなっても
飢餓を乗り越えられる。

これがドーパミンの役割。

失われる集中力

では、本題。

どういう時に、ドーパミンが分泌されるのでしょう。

その一つが新しいものに触れた時。
新しい「場所」「人」「体験」など。
それらを得た時めちゃくちゃ分泌されます。

これは、食料や資源が不足していた時代に
常に新しい可能性を求めて移動したいたことが起因でしょう。

では、今は?
新しいものが昔以上の意味を持つようになりました。
「情報」というね。
それは、スマホやパソコンが運んできます。

このドーパミンは「かもしれない」と思った時に
多く分泌されることが分かっています。

サルの実験です。
ある音が聞こえるとジュースが出てくる装置を作ったところ
音が聞こえた時のほうが、ジュースを飲んでいる時より
ドーパミンの分泌量が多かったそうです。

ドーパミンの目的は行動する動機を与えることなので、
「未来への期待」がそうさせます。

スマホの着信が鳴ると
「大事な連絡かもしれない」と思って
ちょっと見てみるだけ、とスマホを手に取っていませんか。
それが10分置きに繰り返されているのが現代人です。

また、人間はマルチタスクができない生き物と分かっています。
ひとつの物事にしか集中できません。

複数のことを同時にやっているように見えて
すごい勢いで集中する物事を切り替えているだけ。

マルチタスクを行うと記憶力が続かない研究も出ています。
それなのに、なぜマルチタスクをするのか。

それは、私達の祖先が、
わずかな気のゆるみが命の危険に繋がる世界に生きていたから。
あれもこれもと、集中を移動させるように
マルチタスクをするときにドーパミンが出るようになっている。
パフォーマンスが落ちることが分かっているのに…。

こんな実験がありました。
学生800人を対象に
スマホをポケットに入れたグループと
スマホを別室に置いたグループに分け
問題をとかせたところ、
別室にスマホを置いたグループのほうが
点数が良かったそうです。

スマホはあるだけで「かもしれない」を想起させ
集中力を分散させるようです。

ドーパミンは、
「何に集中するべきか」を伝える大事なものですが、
スマホはこの脳の仕組みを巧みに利用していたのです。

SNSとの関わり

スマホが「かもしれない」を生み出す要因の一つは
SNSの存在が大きいかもしれません。

私達はゴシップが好きです。
それはなぜかというと、
これもまた祖先の話ですが、
集団で暮らす以上、親しい人以外にも気を配る必要が
あったから。
そのため噂話は大事な判断材料となっていました。
中でも、悪い話は誰と距離を取るべきか。を知るために。

今でも差別がなくならないのは、
危険をあらかじめ避けるために、
違いに敏感だからです。

今、そのコミュニケーションは
PC、スマホになっています。

SNSでは、センシティブさを優先して
真偽が定かではない情報が飛び交います。

10万件以上のニュースを調査したところ、
フェイクニュースのほうが
正確な情報より6倍速く広まるそうです。

これらは簡単に「私達」vs「アイツら」の
構図を作り上げていきます。

おわりに

今回取り上げているのも、
私が意識的に「スマホヤバい」を
ピックアップしただけなので、
本当に悪いモノなのか、どうかはこれから分かることでしょう。

今も研究が各地で行われています。
しかし、研究成果が出るのには3、4年後。
どうしてもそれだけの時間がかかります。

完全に時代に追い付いていません。

つまり、この状況が本当に良いのかは
2025年になって分かります。
その時、今と同じ状況なのでしょうか。
また新しい問題が立ちあがっているような気も…。

特に子供たちは、自制する心が未熟なため、
その時点で、スマホを手にしているとどうなるか。

現在問題視されていることの一つに、
子供たちの集中力の欠如があるそうです。
長い期間、鍛錬が必要な物事は覚えられなくなってきているとか。

ただ、解決策がひとつだけあります。
それは1日6分の運動。

運動するだけで全ての知的能力が上がるとのことなので、
ちょっと実践してみようと思います。

そろそろ私の集中力が切れてきたので
今日はここまで。

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