子供の頃のヒーローが
ついに銀幕に登場!という話。
グリッドマン ユニバース
データ
公開:2023年(日本公開)
製作国:日本
監督:雨宮 哲
あらすじ
都立ツツジ台高校。
放課後の教室で、響裕太は記憶の中にあるはずのグリッドマンを
ノートに何度も描いては消していた。
かつてこの世界はひとりの少女によって作られ、壊された。
その少女の心を救ったのは、
異次元からやってきたハイパーエージェント・グリッドマンと、
彼女が作った心を持った怪獣、そして裕太たちであった。2年生に進級し、六花と別のクラスになった裕太は告白を決意する。
そんな平和になった世界で過ごす彼らの日常は、轟音と共に崩れ始めた。裕太に訪れる危機の最中、突如現れるグリッドマンは語りかける。
「この世界のバランスが崩れようとしている」やがて真紅の強竜ダイナレックスや、グリッドマンの協力者である新世紀中学生、
そして別世界の住人、麻中蓬たちも裕太の前に次々と現れる。六花への想いを秘めたまま、裕太の非日常が始まった。
出典:劇場版『グリッドマンユニバース』公式サイトより引用
このアニメの基になった『電光超人グリッドマン』という作品は、
初めて、リアルタイムで追いかけた円谷ヒーローで。
放送が始まる頃には家に帰って、
今か今かと待ち構えていたのを覚えている。
なんせ、当時はウルトラマンの放送も
長らく途絶えていた時期だった。
放送から25年経ち、2018年にTVアニメシリーズ
『SSSS.GRIDMAN』となり、
『SSSS.DYNAZENON』や多くの派生作品を生むまでに至った。
そんな流れを経て、
『SSSS.GRIDMAN』『SSSS.DYNAZENON』の世界を
まとめた映画がついに誕生。
その名も『グリッドマン ユニバース』
オリジナルの『グリッドマン』放送から30年経った節目の年。
めでたい年にやることといったら、
そりゃもうひとつ。お祭りだ!
劇中の設定も、「文化祭」の時期という、
分かりやすーい「祭り」の設定だしね。
だからこそ、この手の作品は評価がすごく難しい。
劇中、文化祭で出す演劇の台本を相談するシーンにて、
こんなやり取りがある。
「登場人物が増えすぎてカオス、
言いたいことがなくなっちゃった」的なやり取り。
もうこれが、この作品を表してると思ってる。
「こういう作品です」という意思表明に見えるし、
裏を返せば言い訳に見える。
一度終わった物語を、どう再び立ち上げるのか?
というのも、TVシリーズで登場人物たちは
各々答えを出し、成長したあとなわけで、
今さら問題提起も何もあったわけではない。
個人的には、『グリッドマンユニバース』の
過去の余韻を帳消しにする終わり方は
ちょっと好きじゃないですね。
ネタバレかもしれないんだが、
物語は、出会いがあって、最後別れがある。
今風に言えば卒業。
一つ大人になった証としての別れ。
しかし、『SSSS.GRIDMAN』や
『SSSS.DYNAZENON』で描いた別れを
台無しにするかのような、最後の展開が待っているので、
そこは、さすがにさぁ。
好きな作品が矮小化した気持ちになった。
劇中の言葉を借りて言えば、
「優しい世界」ですか。
この「優しい世界」を揶揄するような、
けっこう刺々しいセリフが随所にみられる。
ほかにも、裕太と内海が、それぞれの好きな芝居で涙するシーン。
もう、価値観がまったく合わないことを象徴する場面。
ファンが求めるのは推しが映ってるかどうかでしょ、と
暗に言われた気持ちにもなる。
とはいえ、
かつての登場人物が一同に会す、
特撮ドラマ版をオマージュしたショット。
まさかのカメオ出演。
最前列で見ると、戦闘の見上げるカットは迫力満点。
などなど、瞬間、瞬間には
ニヤリとするシーンは結構ある。
各登場人物の出会い方とか凝ってて笑っちゃうので、
そういうところは面白いね。
けど、なんだろう。
どうしても、ネットの同人小説読んでるような、
こっぱずかしい感じが漂っている。
細かい気になる点は、他にもあるんだけど、
例えば、
裕太くん、命かけるのにほぼ悩まないから、
TVシリーズより人間味無くなってるぞ、とか。
戦闘シーンが所々、立ち位置が分かりにくい、
もう少し、あと1秒でいいから、カットの間にタメが欲しいとかとか。
まあ、正直な話、
見るタイミングが悪かったかもなぁ。
『SSSS.DYNAZENON』が終わった後ぐらいのタイミングだったら
ノリで見れたかもしれないけど、
ちょっと時間が経って冷静な目で見ると、
うーん、、、、
まあ、好きなだけに若干辛口気味でした。
以上!
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