“ゲームのような映画体験”『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』感想

まるで、ゲームのような映画。
懐かしき少年時代に回帰させてくれる
スーパーヒーローの話。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』最終トレーラー(吹替版)

データ

公開:2023年(日本公開)
製作国:アメリカ、日本
監督:アーロン・ホーバス / マイケル・ジェレニック

あらすじ

ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟マリオとルイージ。
謎の土管で迷い込んだのは、魔法に満ちた新世界。
はなればなれになってしまった兄弟が、
絆の力で世界の危機に立ち向かう。

出典:ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー|任天堂 より引用

えきれないゲームオマージュとキャラクターたち。
 
その中でもやっぱり、マリオと言ったらこの人!
チャールズさんの声を聞けたのが1番嬉しかった。
96年発売のスーパーマリオ64から、
ずーっとゲームでのマリオの声をあてている人。
 
吹き替え版でも、ここだけ言語のママ。
この声が聞ける序盤のシーンで〝これはマリオ映画だ″とすんなり思えた。
 
っぱり度肝を抜いたのは、冒頭のパルクールアクション!
元々、マリオと名の付くゲームは2Dスクロールアクションだった。
シンプルにそれを思いださせてくれるシーンになってる。
奥行きのある映画の世界の中で、
2Dスクロールを表現する方法がね、
まさに「その手があったか!」と。感動。
 
あの、「ソニック」ですら映画はスクロールアクションにしてなかったのに。
だから、ホント、ゲーム画面を見てるような。
上手い人のプレイ動画見てるような感覚になっていく。
ゲームっぽい映画というと
『ハードコア』とか『1917 命をかけた伝令』が思い浮かぶんだけど、
どちらもPOVで作られている作品。
いっぽう、このマリオは2Dゲーム感が出ててる不思議な作品。
 
で、もうひとつ。マリオシリーズって、
ほんと多種多用なジャンルが出てるわけ。
レースだったり、パーティだったり。。。
そんな、マリオシリーズが積み上げた「なんでもあり」感を
よくここまで、キレイに1本にまとめたなぁ。と。
 
物語が終盤になっていくにつれて、
マリオができることが増えたり、行ける場所が広がったり、
奥行のあるアクションをするようになったり、、、
ゲームの進化の歴史と連動してるような、気持ち良さがある。
 
 
中曲にも、気配りがあって。
ゲームお馴染みのBGMをアレンジ!
「聞いただけで、そうそうコレコレ!」ってなるもの。
・・・だけでなく。
初代マリオ発売年である、
85年のヒットナンバーを差し込んている、
「Take On Me」とか「Holding Out For A Hero」とかとか
つまり、当時の流行歌。
 
当時を知る人は空気感こみで
なつかしさに浸れるんじゃないでしょうか。
 
 
総じてまとめると、
初めて「マリオ」を知る人にも、
マリオってこういうものって分かる、楽しいエンターテイメント
かつ、随所に溢れる「マリオ愛」で、
昔からのファンも楽しめる、そんな映画でしたね。
 
 
ただ、まあ、映画として、
特に、物語に面白みがあるかというと、
そこは、ちょっと弱い
かもしれない。
冒頭に伏線があってそれを終盤回収する、とか
大どんでん返しがある!とか
いつ、やってくるともしれない敵にハラハラする
サスペンスがある、とか。
 
そういうのがあるかと言われると、
実はあんまりない。
 
だけど、マリオというゲームの進化を体験できるし、 
なんやかんや、映画館で
任天堂のロゴを見るのは珍しい体験だと思う。
 
 
そういえば、最後の最後におまけがあるんですが、
あのパターンは個人的に「GODZILLA(98)」を思い出してしまった。
 
 

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