学校の不良と委員長が、なんやかんやで
イイ感じになる、系。の映画の話。
コンパートメント No.6
データ
公開:2023年(日本公開)
製作国:フィンランド、ロシア、エストニア、ドイツ
監督:ユホ・クオスマネン
あらすじ
モスクワに留学中のフィンランド人学生ラウラ。
出典:映画『コンパートメント No.6』公式サイトより引用
彼女の、古代のペトログリフ(岩面彫刻)を見に行く旅は、
恋人にドタキャンされ、急遽一人旅に。
そんな彼女が寝台列車6号コンパートメントに乗り合わせたのは、
モスクワのインテリたちとは正反対の、粗野なロシア人労働者リョーハ。
最悪の出会いから始まった、二人の長い旅の行方は……。
ラウラに恋人がいるから、
お、NTRか?と期待したかた。
そんなことない。
むしろ、関係が冷めてる。
だから物語最初は、当てつけみたいな旅。
「あたし一人でもなんとかなるよ」を
宣言したかったんだと思う。
そのためのペトログリフという目的。
しかし、ペトログリフを求める旅が、
だんだん口実になって。
旅を終わらせたくないから探す、と逆転していく。
そこがいじらしい。
リョーハは酔っ払うと、超たちの悪いウザがらみする、
距離置きたい系男子。いや、男性か。
寝台列車って、男女で一緒になることもあるんだな。
そして、見るからに窮屈。
こんなとこで泥酔野郎と一緒なのは、同性だってやだ。
思わず、ラウラが、
ハイスタ・ヴィットゥ=くたばれ
と、言いたくなるのも分かる。
ちなみに、フィンランド語なので
ロシア人のリョーハには分からない。
・・・あ、そうそう。
このハイスタ・ヴィットゥも、
最初と最後で言葉の意味が変わる。
口には出さないんだけど、
呉越同舟みたいな関係が、
柔らかくなっていくから旅って不思議だ。
ラウラは趣味でビデオカメラをまわすのだけれど、
このカメラに撮りためてたもの。
そして、カメラの行く末を考えると、
旅で大事なモノって、
実はカメラで残せないモノだったりする。
そんな、じんわりくるラストでした。
あと、音楽が印象的で妙に頭に残るんだよね。
ジャンル的に何になるんだろ。
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