“悪党集結”スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

映画

かつてのスパイダーマンで
やり残した“忘れ物”を取りにいった映画の話。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

出典:スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム HPより引用

データ

公開:2022年
製作国:アメリカ

あらすじ

前作でスパイダーマンの正体を
知られてしまったピーター。
 
ピーター=スパイダーマンである記憶を
世界の人々から消すために、
ドクター・ストレンジに助力を求める。
 
しかし、ストレンジが唱えた記憶消去の魔術は失敗。
 
その結果、あらゆる「世界」から
ドック・オク、グリーン・ゴブリン、
エレクトロ、サンドマン、リザードといった
強敵が集結。
 
ヴィラン連合に、ピーターはどう立ち向かうのか?

MCUに組み込まれたスパイダーマンとして始まった
通称“ホーム”シリーズ。
 
これが3部作の最後ということで、
トリを飾るのにふさわしい展開とは何か?

製作陣が選んだ答えは、
全ヴィラン登場のロイヤルランブル。
 
あれもこれも全部だしちゃえ!
お祭りだぁ!ってなもんですよ。
 
かつて、スパイダーマンの実写映画というと、
サム・ライミ版3部作。
マーク・ウェブ版2作。
 
計5作出てるわけです。
 
これら過去作、パラレルワールドの悪役が
全部やってくるというトンデモ展開。

その代わり、新ヴィランは出ませんけど。
 
 
この設定が許されるのは
たぶんスパイディだけじゃないかな。
 
というのも、
「スパイダー・バース」という
いろんな世界のスパイダーマンが一堂に集結する
アニメ映画がありましたから。
これの成功が大きいと思います。
 
 
気合の入れ方も半端じゃなく、
役者が全てオリジナルキャストという、
超豪華仕様。
 
特に、後半1時間の展開は、
え?あんたも出るの?!の連続です。
 
そして、
あれやこれやが入り乱れる
クライマックスの戦闘シーンは、
スピーディかつ、縦横無尽に動きまくるので
ひたすら楽しい。
 
 
全体的に、スパイダーマンの映画を愛したファン向け
といったところ。
 
画面作りも意識して、
過去の作品と同じ構図の絵が
何か所かありますしね。
 
予告編でも出てますが、
ピーターがMJを助けようとする場面は
もろ「アメイジング・スパイダーマン2」
 
本映画のラストシーンとか、
サム・ライミ版でおなじみ!
と懐かしく思いました。
 
 
そのうえで、昔やりたかったけど、
中途半端に終わったものを
再び描いている気もしました。
 
心残りだったのかな。
 
 
 
いっぽうで、映画としてどうかというと、
ちょっと微妙。
 
 
ファンサービスに徹した半面。
無駄な日常会話シーンが多い
 
物語は緊張と緩和を交互に繰り返して
基本作られます。
日常の会話シーンというのは「緩和」です。
 
会話の場面が連続してくる。
つまり、緩和が連続しちゃう場面がけっこうあるんです。
 
なので単調気味で面白くなく見えて、
ちょっともったいない。
 
いわずもがな、会話シーンが連続する理由は
アイツとアイツのやり取りが見たい!という
ファン心理をついてるだけの話なので。
 
 
 
あと、スパイダーマンの映画シリーズから
ヴィランがやってくるという設定上、
MCUだけ見てても理解が難しいと思います。
 
少なくとも
「ドクター・ストレンジ」
「シビルウォー」以降のアベンジャーズを冠する映画
スパイダーマン“ホーム”シリーズ2作
アメイジング・スパイダーマン2作
サム・ライミ版スパイダーマン3作
 
を見ておかないと厳しい。
いや、これけっこう多いです。
なので、あくまで徹底したファン向け。
 
 
そして、ところどころ戦闘シーンが
何やってるか分かりにくい!

なんでかは分からないんですけど。
 
ジャッキー映画とかはテンポ速いけど
見やすいんですよね。
 
ジャッキーにあってスパイディにないもの・・・。
なんだろう?
 
1カット1カットが短すぎるのかな。
理解が追いつく前に、次のカットへ移るので、
頭がついていかないんですかね。
 
 
とまあ、以上
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」でした。

映画の内容から、
「もうスパイダーマンは忘れてね」
言われた気がしました。
SONY製は最後ですよ。なのか。
いろいろ勘ぐっちゃいますね。
 
 
最後に・・・
ちょっと、話変わりますけど、
映画の再定義が行われてる気がします。
 
以前の作品を「なかったこと」ではなく
「ふまえたうえで」の作品というんでしょうか。
 
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」もそうですし、
「マトリックス レザレクションズ」もそう。
 
たぶん、このあと公開される
「ゴーストバスターズ/アフターライフ」
「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」
「ウエスト・サイド・ストーリー」

も、実はそうなんじゃないだろうか。
ブームなんですかね。

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