“意外にしんみり″『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』感想

映画

シリーズ完結!
意外にも しんみり した映画の話。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

出典:映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』公式サイトより引用

データ

公開:2022年
製作国:アメリカ
監督:コリン・トレボロウ

あらすじ

〈ジュラシック・ワールド〉のあった島、イスラ・ヌブラルが火山の大噴火で壊滅、
救出された恐竜たちは、世界中へと放たれてしまった。
 
あれから4年、人類はいまだ恐竜との安全な共生の道を見出せずにいる。
恐竜の保護活動を続けるオーウェンとクレアは、人里離れた山小屋で暮らしていた。
そこで二人が守っているのは、14歳になったメイジー、
ジュラシック・パーク創設に協力したロックウッドの
亡き娘から作られたクローンの少女だ。
 
ある日、オーウェンは子供を連れたブルーと再会する。
ところが、何者かによって、ブルーの子供が誘拐される。
オーウェンはブルーに「俺が取り戻してやる」と約束し、クレアと共に救出へ向かう。
 
一方、サトラー博士は、世界各地から恐竜を集めて研究をしている
バイオテクノロジー企業の巨人バイオシンをある目的から追っていた。
そこへグラント博士も駆けつけ、マルコム博士に協力を求める。
 
人類と恐竜の共存の前に立ちはだかる、バイオシンの恐るべき計画とはー?
オーウェンとクレア、そして3人の博士は
大切な命とこの世界の未来を守ることが出来るのか?
 
地球を支配するのは人類か恐竜か、それとも共存の道を選ぶのか―

出典:映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』公式サイトより引用

93年にジュラシック・パークが公開された時は、
バリバリの恐竜少年だった。
 
恐竜図鑑を、毎日飽きもせず読みふけっていた。
そこに載っている情報が日ごとに変わるわけでもないのにね。
 
だから、ジュラシック・パークで、
最初にブラキオサウルスが出るシーンは、
「本物じゃん!」って、めちゃくちゃ興奮した。
あのシーンだけ、何回も巻き戻して見た。
 
何しろ動く恐竜は見たことなかったし、
余計本物っぽく見えたんだろうなぁ。
なんやかんや、あの興奮から約30年の月日が経っているのか。
 
 
パークの系譜で、2015年から始まったのが
ジュラシック・ワールドシリーズ。
その最終作は、
ワールドシリーズのキャラクターと
パークシリーズのキャラクターが一堂に会する
集大成的な位置づけのお話。
 
 
テーマとして、根底にあるのは、
野生生物と人社会の摩擦。
 
人里に降りてきたヒグマがたびたび問題になったりするし、
ヒグマだけでなく、
生活圏が重なると、人と動物はお互いが脅威となる。
それの恐竜スケールでの話なわけで、
身近な問題として、すごく共感できる。
 
いっぽうで、
個人的には、思ったよりこの摩擦に関しては薄味だったなと。
 
それより、もっと別の摩擦。
親子間だったり、友人間だったり、
組織間だったりで起こる摩擦が、
大きな問題となってる感じがした。
 
 
自然というのは、
癒しもくれるし、時には牙も向く。という、
ジュラシックシリーズが通して持っていた
命の素晴らしさを伝える部分が、
ずいぶん、そぎ落とされてるなぁ。と。
ちょっと、人間の問題にフォーカスしすぎて、
小じんまりしたイメージ。
 
 
見る前の予想としては、
恐竜擁護派と淘汰派がバチバチにやり合う話で。
 
最終的には、人のいざこざなんか、
自然は知ったこっちゃねえ。てな感じで
恐竜にどちらも蹂躙される。
 
でも、ラプトルの親子見て、
どんな姿でも命は命だと気づく。
 
みたいな、妄想してましたけど、
そんなんじゃなかったすね。

 
 
劇中では、2つのストーリーラインがあり、
不正を暴きたいパーク組と
娘を救いたいワールド組に分かれて行動するので、
どこで、合流するのかは見ものだと思います。
 
あと、シリーズ史上、最もかわいそうな悪役の背中に、
もうやめてあげて!と声をかけたくなる。

本当に企業のトップ?と疑いたくなるくらいマヌケなので。
 
  
ただ、この手の映画にありがちな
「警備甘すぎ」問題とか、
飛行機のエンジンにクチバシ突っ込んで
大丈夫なの?とか。
ひとつの地域に夏と冬の季節が同居してるんだけど、
どんなテクノロジーなんだろ。

とか、いろいろツッコミたくなるのでね。
そこは受け流し力が問われるところ。
 
 
あ、そうそう。
狙ったのかどうか分かりませんけど、
恐竜取引所の絵面とか、
終始右手をヒラヒラさせる登場人物とか、
めちゃくちゃスターウォーズを連想したんですけど、
意識してるのかな。
・・・余談でしたね。
 
 
 
本編中、強く印象に残ったのは、
終盤の隕石落下を思わせるシーン。
 
降ってくるのは隕石じゃないけれど、
恐竜絶滅を彷彿とするこのシーンは、
ジュラシックシリーズも終わるんだな。と
虚を突かれて、しんみりしちゃいました。
 
 
以上、「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」でした。
 
誰が支配者になったのかは、
実際に見て確かめてほしい。
個人的に、あのエンドは
「誰も○○することなどできない」
そう言ってる気がしました。

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