映画の感想 ❝英国王のスピーチ❞

映画

以前、まったく話したがらない、
『PERFECT DAYS』のことを書いたけど、
今回は、絶対に話さなきゃいけない人の映画のお話。

英国王のスピーチ

英国王のスピーチ [DVD]

データ
公開:2011年2月(日本公開)
製作国:イギリス・オーストラリア
監督:トム・フーパー

あらすじ

吃音を抱えるアルバート王子は、
言語聴覚士のあらゆる治療を受けるも、苦手なスピーチを克服できずにいた。
 
夫を心配する妻エリザベスは、スピーチ矯正の専門家ライオネルに全てを託す。
 
しかし、ライオネルの率直な物言いに反発するジョージ6世。
 
そんな中、国王ジョージ5世が崩御し、
アルバートはジョージ6世として国民の前で話す必要にかられていく。

コリン・ファース演じる、ジョージ6世が愛嬌あってイイ!
 
史実をもとにしたということではあるけど、
護衛もつけずに、ライオネルのもとに足しげく通う王子がね、
そんな感じで大丈夫だったのか?
 
逆に親しみを持てますが。
 
 
「人前でスピーチをする」
こんな単純なことなのに、それがどれだけハードル高いのか。
大人になればなるほど、
この作品の味わい深さに気づいていく。
 
会社での立場が上がっていくと、
発言の必要に迫られていく場面は多々あると思う。
聞く立場であったころは、
「あいつの話面白くないな。」って、
心の内で品評会でも開いていればよかったけれど、
話す立場になると、それが自分に返ってくる。
緊張でどもったらどうしようとか、余計な心配しちゃう。
 
言葉に悩まされるジョージ6世に、
なんか、そういうのを重ねちゃう。

 
かつては、力でもって統治していた人類も、
今、必要とされるのは言葉の力。
衆議院選挙も、殴り合いで勝敗つけたりとかしないもんね。
 
 
何はともあれ、
ラスト「王の誕生」の瞬間が美しい。
あのカットは“そういうこと”だよね。

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