映画の感想 “エルミタージュ幻想”

映画

本当に、美術館巡りをしているような体験に没頭させてくれる。
アート映画の話。

エルミタージュ幻想

エルミタージュ幻想《ニューマスター版》(字幕版)
公開:2003年2月(日本公開)
製作国:ロシア・ドイツ・日本
監督:アレクサンドル・ソクーロフ

巨匠・ソクーロフ監督のアート映画。

実際のエルミタージュ美術館を舞台に、
当時、だれもなし得なかった90分間ワンカットでの撮影。

この、撮影方法が、
本当に、美術館巡りをしているような体験に没頭させてくれる。

旅の案内人は、現代の映画監督と19世紀のフランス外交官。
なぜ、過去と現代がリンクしたのか?明確な理屈づけはない。
というわけで、こう考えた。
美術館という場所は、展示の一つに、過去の芸術家たちの作品を展示し、
現代までの美術史を感じる側面もあるとおもう。
であるなら、ある種、過去と現在が交差する場所なのかもしれない。

扉をあけるごとに時代が変わる映像の面白さ。
すべてワンカットで撮影しているにも関わらず、計算された画角。

とにかく、美しい作品だと思いました。

ただ、カメラが後ろについてまわるだけではないんだよね。
一番の見せ場は、ラストの舞踏会。

次々とカメラが捉える対象が変わり、だけど、
何を見ればいいか混乱しない。
縦横無尽に動き回る映像をみてると、
どうやって撮ってるのかが不思議すぎる。

最後は、美術館の出入り口の扉をあけて物語も終わる。
計算された美しさに魅了されました。

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