5人の視点から見る、ある女性の失踪事件。
もう、見られない映画だと思ってただけに、
偶然、Amazonで配信されているのを見つけられてよかった。
悪なき殺人
出典:映画『悪なき殺人』公式サイトより
データ
公開:2021年12月(日本公開)
製作国:フランス・ドイツ
監督:ドミニク・モル
あらすじ
フランスの山中にある寒村で、一人の女性が失踪し殺された。
出典:映画『悪なき殺人』公式サイトより
疑われたのは農夫・ジョゼフ。
ジョゼフと不倫する女・アリス。
妻のアリスに隠れてネット恋愛する夫・ミシェル。
そして遠く離れたアフリカで詐欺を行うアルマン。
秘密を抱えた5人の男女がひとつの殺人事件を介して絡まり合っていく。
悪なきとは、「悪意がない、悪気がない」という意味。
事実は1つ。
真実は人の数だけ存在する。
登場人物が、それぞれの「正しさ」に基づいて
行動した結果、それが悪夢に繋がっていく。
セリフ1つとっても、
視点が変わると意味もまるで変わるという面白さ!
全員が全員、偽悪的な考えの持ち主で、
良くないことを正すために。
「あえて自分は悪いことをしてる」んだと。
そんなふうに言い聞かせてるようにも見えた。
たとえば、ジョゼフとアリスの不倫も、
アリス側から見れば、
肉親を失って意気消沈してるジョゼフを慰めるために、
はじめたことである。
そう考えている。
登場人物、全員が偽悪だと信じてやったことが、
本物の悪に成り代わる瞬間!
物語の最後、いろんな不審点が、
見事1つにまとまっていくところに爽快感ある。
ちなみに、
原題は、Seules les betes
動物たちだけ
全て知っているのは、無垢な動物たちだけ。
そういう意味だと思うんだけど、
でも、そんなに動物出てこないんだよね。
神の目線で見ることのできる者って
観客しかいないと思うんだけど。。。
・・・ん???
もしかして、動物って観客の事か?
だとしたら、1つの視点でしか物事を考えられないのは、
動物と同じですよ。
そう、言ってるのかな、この映画。
いやいや、深読みしすぎか。
はてさて。
コメント