アニメーションのはずなのに、
どう撮ったの?
って問いかけたくなるようなカメラワーク!
全編にわたって生き物の息づかいを感じる映像体験でした。
Flow
データ
公開:2025年3月(日本公開)
製作国:ラトビア・フランス・ベルギー
監督:ギンツ・ジルバロディス
あらすじ
世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとする中、
ある一匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。
流れて来たボートに乗り合わせた動物たちと、
想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。
しかし、彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。
彼らは運命を変える事が出来るのか?
そして、この冒険の果てにあるものとは―?
シームレスに追いかけるカメラワークが特徴的なアニメーション。
映画でいうと『1917 命をかけた伝令』的。
『1917~』は一人の兵士の後をついていくようにワンカット風に描いた作品。
この追いかけていくという見せ方が
どんな印象を与えるかというと、一体感と没入感。
一緒に実際の出来事を体験しているような気持ちにさせてくれる。
まるでドキュメンタリー映画を見ているようでした。
登場キャラクターもデフォルメしすぎず、
――セリフはなく、鳴き声のみ。
だからこそ、現実味があって、
それが映像体験に説得力をプラスしているのかも。
まあ、セリフはないので、
見た人、十人十色の解釈ができる作品でもあります。
印象に残っているのは、
水面だったり、鏡だったりで、
自分の姿を確認する場面。
この確認が何回も出てくるので、
ここにあえて理由を考えるとするならば、
自分だけを見てほしい。
注目してほしい。
そういう承認欲求をもった若者が、
成長して大人になったことの現れかなぁ。
人間社会のメタファー的な。。。
私はそう思った。
例えば、鏡をしきりに見る猿が出てくるのだけど、
これをスマホと置き換えると、
スマホに自分を投影して、常に確認している現代人。なーんて!
猫と猿の対比で、ちょっとそう感じました。
そういえば、あの巨大生物ってクジラでいいのだろうか?
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