“映画感想”『シン・仮面ライダー』

映画

なぜ、ヒーローは仮面を被るのか?
シン・シリーズ4作目の話。

シン・仮面ライダー

出典:『シン・仮面ライダー』公式サイトより引用

データ

公開:2023年(日本公開)
製作国:日本
監督:庵野秀明

あらすじ

なし!

あらすじを一切明かさない、
前代未聞の作品、シン・仮面ライダー。
 
どのサイトにも載ってないので、
これはおそらく伏せたほうがいいのかな?
ストーリーはあんまり明かさないこととしましょう。
 
 
ぜ、ライダーは仮面を被るのか?

その裏に何を隠しているのか。

物語が進むにつれて明かされていく数々の裏の顔。
そう、顔は1つじゃないんですよ。
その明かし方がいいなぁと。
 
冒頭10分で、
仮面ライダーってこんなもの。を、
簡潔に説明しきるテンポのよさ!そこに心を掴まれた。
 
さっそく、ここで仮面をつける理由1、2が出てくるわけです。
本郷が鏡に映る自分を見て、慌てて仮面つけるシーンとか。
仮面に備わる、ある機能とか。
 
 
て、なぜ仮面をつけるのかの問いに、
自分の姿を見たくない。
身を守る。
心を隠す。
・・・などなど理由が提示されていきますが、
「心を隠す」のが、けっこう重要で、
劇中、さまざまな願いが仮面に宿ります。
 
本来の仮面は儀礼的に使われ、発展してきたという説もあり、
そこには、疫病や災禍に負けない強いものになりたい意味が
込められているという。
なにか願いが込められるものが「仮面」で、
それをまとって戦うバイク乗り、「ライダー」
 
いろんな、「仮面」の理由を見つけていく楽しさもある。
 
 
と、あんまり見たことない画作りをしてて新鮮だった。
殴られる側の目線とか、
大破する車の方を追いかけるカメラとか。
高速戦闘描写の、コマ数を減らしてる手法とか。
本郷のまわりにいつの間にか集まってる群衆とかとか。
 
そんな、庵野監督節がありつつ、
思ってたよりも、オリジナルを意識した演出が多いのに驚き。
現代の画に、昔の合成という絵面が変に見えないし、
なんだろ。
違和感があるんだけど、馴染んでもいるという、
シン・感覚というのか。
仮面ライダーに限らず、シン・シリーズ独特の味。
 
そして、ライダーファンへの目くばせも利いててイイ!
知らなくてもいいけど、知ってたらニヤリとするやーつ。
ちなみに、シン・シリーズお馴染みの「似てるけど違う人」も、
もちろん出てきます。
 
 
まあ、それはそれとして、
いっぽうで、気になった部分、、、
 
闘シーンは、所々、迷子になる。
誰が、どこにいるのか、把握しにくい。
短くアップショットでつなぐカットが多いのだろうか。
とかく、誰がどの位置にいるのか分からなくなる。
 
そして、漂うクローズド・サークル感。
デカいことをしてるはずなのに、なんか閉塞感がある。
たぶん「外の世界・社会」の描写が極端にないからだと、
個人的には思ってるんだけど、どうなんでしょう。
 
この辺りはノレなかったかなぁ。
バイクあると、ロードムービーを求めちゃうのよね。
 
 
気に入ってるコピーがあるので、
そちらを引用して今回は終わります。

変わるモノ。
変わらないモノ。
そして、
変えたくないモノ。

出典:『シン・仮面ライダー』ポスターより引用

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