“映画感想”『母の聖戦』

映画

『ランボー ラスト・ブラッド』
スタローン抜きで!な作品の話。

母の聖戦

出典:『母の聖戦』オフィシャルサイトより引用

データ

公開:2023年(日本公開)
製作国:ベルギー・ルーマニア・メキシコ
監督:テオドラ・アナ・ミハイ

あらすじ

メキシコ北部の町で暮らすシングルマザー、シエロのひとり娘である
十代の少女ラウラが犯罪組織に誘拐された。
冷酷な脅迫者の要求に従い、20万ペソの身代金を支払っても、
ラウラは帰ってこない。
警察に相談しても相手にしてもらえないシエロは、
自力で娘を取り戻すことを胸に誓い、犯罪組織の調査に乗り出す。
そのさなか、軍のパトロール部隊を率いるラマルケ中尉と協力関係を結び、
組織に関する情報を提供したシエロは、
誘拐ビジネスの闇の血生臭い実態を目の当たりにしていく。
人生観が一変するほどのおぞましい経験に打ち震えながらも、
行方知れずの最愛の娘を捜し続けるシエロは、
いかなる真実をたぐり寄せるのか……。

出典:『母の聖戦』オフィシャルサイトより引用

分以外、敵なんじゃないかと錯覚するほど、
不条理な社会で戦うお母さん。
 
独自調査の末、
犯人を追い続けてると、
ご近所さんが、犯人像に繋がっていく、
サスペンス感が楽しい。
 
 
いっても、戦闘力もないし、
策略をめぐらせるわけでもない。
シエロは、ほんと普通のお母さんなので、
敵に見つかったら、どうにもできない感。
 
それが、見ててハラハラする。
 
連鎖反応式に、
アイツもアイツも怪しい!っとなって、
どんどん、目つきが鋭くなるシエロ。
 
序盤は、夫に口答えすら出来なかったシエロが、
人道に外れていく狂気がみどころ。
 
 
たとえば、軍と協力しはじめてから、
犯人と思しき連中を次々連行していくわけ。
 
これってさ、誘拐と何が違うんだ?
 
見方を変えると、誘拐犯と同じことをしてることに、
葛藤もありつつ、それでも進むしかない悲壮感。
 
捨て身の母ほど、恐ろしいものはない。
 
 
話をもとにしたらしく、
ところどころ描かれるメキシコの暗部。
これが現実にあるとすると、ゾっとする。
 
他人の家に銃乱射とか、
若者が、防弾チョッキにライフルで重武装とか。
葬儀屋の実態とか。
 
知れば知るほど、末恐ろしい。
 
拐ビジネス。というものが本当にあり、
中には短時間誘拐なるものも。
これは、拉致して脅して、
銀行からお金を引き出させ奪い、
その後、解放するという。。。
まるでファーストフードだ。
 
被害者の末路も。
なかなかすさまじく。
誘拐、拷問の過程で亡くなったものは、
無造作に遺棄されるため、
家族のもとには、骨の一部だけが遺品として
くることも。
 
一部の骨だけで、どうして我が子が死んだと
納得しなければならないのか。
こういう現実があるそうだ。
 
 
 
画のラストカットが、
いろんな意見が出そうだけれども、
あれは、たぶん、
テオドラ・アナ・ミハイ監督を指してるんじゃないかと
思ったりなんかして。
 
 
フィクションとノンフィクションの境目を
見せることで、
これは現実に起こってること!が強調されてると思いました。

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