この広い広い、広ーい宇宙には、
きっと宇宙人がいるに違いない。
宇宙探索編集部
データ
公開:2023年10月(日本公開)
製作国:中国
監督:コン・ダーシャン
あらすじ
かつては時代の波に乗りメディアにもてはやされ活気のあったUFO雑誌[宇宙探索]。
出典:映画『宇宙探索編集部』公式サイトより
今や編集部員も減り廃刊寸前、電気代さえ払えないほどの存続の危機を迎えていた。
そんな時、[宇宙探索]編集長のタンは、中国西部の村に宇宙人が現れたという情報を掴み、
仲間たちを引き連れて西へと向かう。
そこで彼らを待ち受けていたのは、予想と人智をはるかに超えた出来事だった…
果たしてタンたちは宇宙人に出会えるのか? そして、タンの心の奥にある想いとは?
「若い人は旅の苦しさを知らないんですよ。」
答えが分からないものを延々と探し続ける、
望んだ答えがあるかも分からない。
そこに、ロマンを求めるタン先生に愛着が湧いてくる。
そんなモキュメンタリー映画。
子どものころ、こんなことが流行った。
5人くらいで手をつなぎ、「かごめかごめ」のように円を作る。
そして、宇宙人に呼び掛けるのだ。
「お話しましょう」と。
そのころ、TV番組では、よく超常現象スペシャルと称して、
真偽も定かではないような、UFO映像を流していた。
宇宙人の映像もあったりして、
専門家が、ああだこうだウンチクを語らい合うのだ。
本物かもと淡い期待を抱く、よくできた偽物に感心し、
明らかにウソなものは笑い飛ばす。。。
今では、かつてこんな番組があったことは見る影もないけれど。
この現実の事象と、めちゃくちゃリンクしてるのが、
『宇宙探索編集部』だと思う。
ガセかもしれないものに、
全てを投げうって挑む、タン先生の姿は、一途すぎて一途すぎて。
映画の前半はタン先生の素性がみえないため、感情移入はしづらい。
しかし、後半「しょうがねえ」ヤツだなと思えるようになってから俄然面白くなる。
一種のダメ人間でもある、タン先生に悪態つきながらも付き合ってくれる仲間たち。
そんな彼らと同じ心境になっていく。
劇中「若い人は旅の苦しさを知らないんですよ。」と
タン先生は言うけれど、
この言葉には、「旅の先にある喜びも知らない」
そんなニュアンスもあるんじゃなかろうか、と最後まで見て思った。
1つ、しんどかったのは、
全編手持ちカメラなのに、
1カット2、3秒で細かくつないでいく見せ方をしてるので、画面酔いしやすいこと。
画面が落ち着く前に、次のカット次のカットと行くから、
脳の処理が追い付かない。
なるべく、距離を離して見ることをおススメ。
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