本の感想 “「顔」の進化”

書籍

「顔ってなんのためにあるの?」って聞かれたら、
答えにくい質問だよね。
意外と。
 
 
そんな顔に焦点をあてた1冊。

「顔」の進化 あなたの顔はどこからきたのか

「顔」の進化 あなたの顔はどこからきたのか (ブルーバックス)
著者:馬場悠男


本書の中から、個人的に面白かった話をちょこっと紹介。
 
 
進化は口を起点に始まる。らしい。
エネルギーを効率よく摂取するために、
顔は進化していったのだとか。

たとえば、
エネルギーを摂取するには、
自分の進行方向に、確保する口があれば、
めちゃくちゃ効率がいい。

というわけで、
体の前方に口ができた。

さらに、口の近くに、
センサーがあると、移動が素早くなり、
速やかにエネルギーを確保できる。
そのため、口の近くに
目ができて、耳ができて、鼻ができて…。
いまの「顔」ができたのだ。
 
 
ちなみに、細胞から人の形に成長する過程で、
口よりもお尻が先にできるとか。
摂取とは逆の順番にできるなんて、
雑学として話のネタになりそう。
 
 
口が進化に与える意味は大きく。
分かりやすい例でいえば、キリンやゾウ。
食べやすい形に進化していった結果があの形。

似たようなことが、人類にもあり、
固いものをかみ砕けるように、
顎に力を入れやすい構造になったのが、
今の日本人の顔の形。
『テルマエ・ロマエ』的にいえば、平たい顔族。
横に広い形なのだ。
 
 
とまあ、「顔」の話だけで340ページもあるボリューム。
興味深い話ばかり。ほかにも、

・なぜ、人の顔の毛は他の哺乳類に比べて薄くなったのか。
・紙の上に〇を描く際、目と口の位置に〇を描くだけで、
 なぜ人の顔と認識してしまうのか。

普段考えないであろうことの理解が深まって面白い。
ただ、そこそこ専門用語もあるので、
自分は読み解くのに時間かかった。

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