話題になっていたけれど、
本のタイトルだけでは、なかなか検索できずに苦戦!
本屋さんに行くと、平積みされていたのですぐ見つけられて助かったー。
小説
![]() |
小説 著者:野崎 まど |
あらすじ
五歳で読んだ『走れメロス』をきっかけに、
内海集司の人生は小説にささげられることになった。
一二歳になると、内海集司は小説の魅力を共有できる生涯の友・外崎真と出会い、
二人は小説家が住んでいるというモジャ屋敷に潜り込む。
そこでは好きなだけ本を読んでいても怒られることはなく、
小説家・髭先生は二人の小説世界をさらに豊かにしていく。
しかし、その屋敷にはある秘密があった。読むだけじゃ駄目なのか。
それでも小説を読む。
小説を読む。
読む。
宇宙のすべてが小説に集まる。出典:講談社ホームページより
読んだら分かる!
本屋さんがこの本を平積みしたくなる理由。…というわけで、本書の感想。
この『小説』では、
実名の作家も登場することから、
限りなく現実の手触り感を残した作品かと思いきや・・・。
終盤、怒涛の「フィクションを取り込んだ」描写、
ファンタジーとリアルの境界が曖昧になっていくところは、
これから先もずっと記憶に残るはず。
普段、何の気なしにやっている。
物語を読む。
という行為は、いったい何の得になるんだろう。
しかも、大概が「起こりえない」話にもかかわらず、
それを、実感として受け入れて、
あまつさえ、主人公の体験に涙してしまう。
物語を読む。
とは、いったいどういう行為なのか。。。
それに、小説としてのアプローチを試みたのが本作だと思う。
多くの人が、小説を読むことはあっても書くことはない。
動画づくりにも言えることで、
受け手にはなってもクリエイターになる人は少ない。
しかし、受け手がいないと成立しない世界でもある。
だからこそ、受け止めるだけじゃだめなのか。
「読むだけではダメなのか?」
たぶん、これってどんどん突き詰めていくと、
受け手は意見を表明してはダメなのか。って問いもあるなぁ。
そんなことを考えました。
コメント