“読書感想″『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』

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時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」 (ブルーバックス) [ 吉田 伸夫 ]
著者:吉田伸夫

時間って、そもそも何ですかね?
なぜ過去から未来への一方向にしか働かないんですかね。
考えると分からない…。
 
 
読んで面白かったのは、
場所によって時間が変わるため
現在を共有することはできないってこと。
 
 
たとえば、標高が高くなるほど、
時が進むのが早くなることが事実として分かっている。
言い換えれば、重力が強く作用する場所ほど
時間がゆっくりと進む。
 
これは、重力と時間は結びついてると考えると
めっちゃ面白くない?
中二的、妄想がはかどりそうだ。
 
 
この事実に通じるけど、
アインシュタインは、
「時間とは、その場所にある時計で計られるもの」
という定義していたそうだ。
時計を作動させる物理現象によって、
場所ごとに時間の尺度が与えられているという考え方。
 
小難しい話だけど、物を動かすにはエネルギーがいる。
そのエネルギーは、場所によって違うだろう。
そんなことだと思う。
 
 
地球・・・いや、宇宙のあらゆる場所には
別々の時間が存在する。
時間は「その場所」にしかないのだ。
SNSで「イマ」を共有しようとか、
なんだかバカバカしい話に見えてくる。
物理的には「イマ」を共有することはできない。
 
 
こう考えると、なぜ国によって「時差」が存在するのか、
なぜ?がひとつ分かったような気がする。
 
 
時間がずれるのは、なぜなのか。
と、その話の前に、光は不変という定義があるらしい。
どこから見ても、約30万km/秒。
 
そこで、ひとつ思考実験がある。
ロケットで移動するボブ。
地上にいるアリス。
この2人が同じ光を見た場合の話。
 
ボブは動くロケットに載っているので、
ロケットの移動分、
光が遅く見えるはずだ。
しかし、現実にはそうならない。

ボブから見たときも約30万km/秒で見える場合を考えると、
どんどん時間がずれていくのである。
 
 
そして、表題の時間はなぜ「流れる」と感じるのか?
ひとつには、脳の錯覚であるという意見もある。
 
人は反射で体を動かす時。
例えば、バットでピッチャーからのボールを打つ時などは、
体が動いてから、
脳に「手足をこう動かせ」という意識が生まれる。
もう、これは事実として分かっていること。
 
だから、頭で考えて動いたように錯覚するけれど、
実際は、体が動いたあとに考えている。
 
脳は、時間を捏造するのである。
 
 
 
タイムトラベル、ウラシマ効果などなど、
物理学的に、細かく解説していて、
SF好きには、たまらないワードが出てくる1冊。
 
ただ、やっぱり物理は難しいな。
完全に理解できた気がしない。
 
自分に理解できたのは、
ここに書いてあることぐらい。
それすらも、間違っていたらすまない。
 
 

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