“読書感想”『難しくない物理学』

書籍

大人が物理学を学びなおすのに、
とりあえず、入門としておススメする本の話。

難しくない物理学

難しくない物理学 [ 野本麻紀 ]
著:野本麻紀

物理学ってそもそも何を求める学問なのか?
ということを語った1冊。

わけ合って、最近、高校物理の教科書を
開いているのだけど、
ちんぷんかんぷんでさっぱり。

学生の時、赤点だったのは伊達じゃない。

というわけで、もっと易しい入門書みたいなのを
探して手に取ってみた。
 
てっきり、物理の計算式やらを
分かりやすく解説しているのかと思いきや、
そうではなく。
もっともっと手前の入口。
物理学は何をするのか、しているのか。を
解説している本でした。
 
なので、計算式とかは、一切出ません!
 
 
だから、するすると最後まで読めた。
読んでて思ったのは、物理の面白いところは、
日常に“なぜ?”見つけるところじゃないかと
 
 
「珈琲はなぜ冷めるのか?」
そんなこと考えたこともないけれど、
熱は高温から低温へ移動する。くらいは、
中学校で学ぶかもしれない。
 
物理的にいえば、熱とは分子の運動。
水やカフェインの分子が激しく動いているから熱い。
 
この時、激しく動いている分子が、おとなしい分子にぶつかり、
ぶつかった分子の動きを活発化させる代わりに、
自分はその分おとなしくなる。
 
 
もうひとつ、面白いと思ったのは、
「氷が水に浮く」
それだけの事実が、じつは珍しい現象であること。
 
どういうことか・・・の前に状態の違いから。
個体、液体の違いは、
熱エネルギーでひもとくと、分子の運動の激しさ。
【個体】は、分子は動き回らず。隣り合う分子同士でしっかり密着
【液体】は、個体よりも運動が激しい。

同じ体積の個体と液体であれば、
個体のほうが密度が高く重いので沈む。
ところが水は逆。
個体である氷のほうが密度が低い。
 
 
さらにさらに!

相対性理論って、そもそも2つあるって
全然、知らなかった。
覚えてなかっただけかもしれないが。
 
 
相対性理論の1つめ。
【特殊相対性理論】
ヒトコトで、動くものは時間の進みが遅くなる。ってこと。

たとえば、秒速24万kmで進む宇宙船の中で
2時間経つとすると、地球では3時間になる。
 
こんな桁外れな数字じゃなくても、
秒速300mのジェット機でも同じことが起きているそう。
ただし、この場合の変化は小さすぎて気づかない。

2つめは
【一般相対性理論】
時間と空間を重力とともに扱った理論。
重力の強いところでも時間が遅れる。だそう。
 
スカイツリーの天望回廊と地上では、
地上のほうが、地球に近いので重力は強く働いており、
天望回廊よりも時間はゆっくり流れる。
標高の高いところにいると、老いるのが早くなるんだそう。
 
え、そうなの?
そういえば、ドラゴンボールのピッコロさんとか、
ブウ編のころには、丸くなったなと思ってたけど、
すごいスピードで歳をとってたからかもしれん。
 
 
で、この重力。
重力が働くと空間が歪むんだそう。
イメージとしては、本書を引用すると、
トランポリンの中心に鉄球を置くと
中心がへこんで、すり鉢になる。
こういう状態だそうだ。
 
太陽系でも、重い太陽が中心にあることで、
周りがすり鉢じょうになる。
太陽によって曲げられた空間を
まわっているだけ。進んでいるだけ。
 

そんな、とんでもない重力も磁力には勝てないとか。
新しい見方が、たくさんあった。
ほんと、世の中、知ってるようで知らないことだらけ。
ちなみに、宇宙で私たちの知っている物質はわずか5%
およそ、95%は未知の物質だそう。
 
 
最後に、物理学者の名言を。
 
湯川秀樹
「今日の真理が、明日否定されるかもしれない。」
 
アインシュタイン。
「想像力は知識より偉大だ。
知識には限界があるが、想像力は世界を包み込む。」

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