読書感想 ❝傲慢と善良❞

書籍

30代にぶっ刺さる。
鋭利すぎて、抜けなくなるかもしれない。
という小説のお話。

傲慢と善良

傲慢と善良 (朝日文庫)

概要

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は、
彼女の「過去」と向き合うことになる――。
彼女は、なぜ姿を消したのか。
浮かび上がる現代社会の生きづらさの根源。
圧倒的な支持を集めた恋愛ミステリの傑作が、遂に文庫化。
《解説・朝井リョウ》

出典:『傲慢と善良』裏表紙より

行方不明となった恋人の痕跡を探していくうちに・・・
事件の真相が明らかに・・・という話なんだけど、
ただのミステリではない。
 
 
社会で生きていくということは、選択決断の連続である。
ときには、「なぜ、あんな事をしたのか。」
自分でもよく分からないことってあると思う。
 
そんな根本的な「なぜ」「ミステリ」で構成された小説。
もう、この謎は一生解けない謎ですから、
上手くつきあっていくしかないわけですが。
 
ただ、この小説。
すごいのは、その分けわからない感情を腑に落ちる言語にしてる部分。
 
人がモノを決断するときには、
裏を返せば「選ばない」選択肢もあるわけで。。。
そこにどんな人の心理があるのか?
 
理解した瞬間に、
めっちゃくちゃ自分が恥ずかしくなって、
もう、グサグサ自分をえぐられていくんですね。
次のページをめくるのが怖い。
でも、やめられない止まらない。
 
 
ハッとしたのは、
人間って潜在的に自己愛が高いのかもしれない。
そう気づかされたこと。

認めたくないけど❝あるある❞な話が詰まってます。

そして、めちゃくちゃ恋愛してます。

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