“不思議な中毒性”『ポワカッツィ』感想

映画

ドキュメンタリー映画
「カッツィ」シリーズ第2弾。
そして日本未公開である作品の話。

ポワカッツィ

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※「カッツィ」3部作のブルーレイ

データ

製作:1988年(日本未公開)
製作国:アメリカ
監督:ゴッドフリー・レジオ

 
全編ナレーション無しのドキュメンタリー映画、
「コヤニスカッツィ」3部作の第二弾!
 
前作と比較すると、あちらは早送り。
こちらはスローモーションを中心とした
画のまとめ方をしている。
 
ポワカッツィにも意味はあり、
例によって例のごとく、一番最後に意味が教えられ、
「してやられた感」を植え付けてきます。
なんつー、いやらしいことするんだ!
 
タイトルの意味を知ると、
けっこう見やすくなる作品だと思う。
先に知ると驚きが減るんだけども。
 
 
第二弾のテーマは搾取だと思われます。
 
映像の中で、カメラを見る人。
カメラ目線の人が、かなり多い。
しかも切ないような、責めるような目で。
 
見てくる人たちというのが、
開発途上国の過重労働をしている人がほとんど。
 
見てる側が責められているような、
いたたまれない気持ちになる。
 
それだけじゃなく、いやらしいのは、
過重労働をしている人。
ホワイトカラーの仕事をしてる人。
ボロボロの服を着た子どもたち。
ピカピカの制服を着た子どもたち。
 
交互に見せるシーケンスがあるところ。
ここは、もう「そういう意図」が
はっきり出てた。
 
 
けっこう興味深い画作りが多いのも、
「ポワカッツィ」の魅力のひとつ。
 
航空機を天地逆転させて撮るショット。
一瞬、墜落か!?と思った。
あと、車列をカメラを横に倒して撮るとか。
普通撮らないアングルでのショットは、
妙に不安感をあおってくる。
 
他にも、
幽霊が歩いているかのようなショット。
ストリートを歩く人を薄く合成して、
主人物の周りを幽霊が歩いてるみたいに見える。
 
雑踏の中に埋もれた子どもたち。
声なき声を描いているのだろう。
めちゃくちゃインパクトに残る。
これは、どうやって撮ったんだろう???
 
前作、「コヤニスカッツィ」も
タイムラプスにカメラのパン移動を加えるとか、
本当に、どう撮ったのか、謎が深まるばかり。
 
 
「カッツィ」シリーズは、不思議な中毒性が
ありますね。

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