今年のドラッグムービー、キター!
型破りな体験ができる映画の話。
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
データ
公開:2023年(日本公開)
製作国:アメリカ
監督:ダニエル・クワン / ダニエル・シャイナート
あらすじ
経営するコインランドリーの税金問題、父親の介護に反抗期の娘、優しいだけで頼りにならない夫と、
出典:映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』公式サイトより引用
盛りだくさんのトラブルを抱えたエヴリン。そんな中、夫に乗り移った“別の宇宙の夫”から、
「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と世界の命運を託される。
まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ!
カンフーの達人の“別の宇宙のエヴリン”の力を得て、闘いに挑むのだが、
なんと、巨悪の正体は娘のジョイだった…!
ミキサーで頭の中、ぶん回されてるような、
何というか、その・・・楽しい。
何も成しえないことは、
これから成しえる可能性に満ちている。そんな話。
あるいは、すでに達成してるのかも。
別の可能性の自分と意識共有し、
その知識・経験を我が物として使えるようになる。
この設定の面白さ。
で、共有するためには、
トリガーとなるアクションを起こさないといけなくて・・・。
まあ、それが突拍子もなくて笑っちゃう。
リップクリームを食べるとかさ。ね!
七変化する色とりどりな衣装を見てるのも楽しいし、
並行世界をカットバックして見せていく、
気持ちのいいアクション繋ぎの編集。
はちゃめちゃなシーンで、
ドビュッシーの「月の光」を持ってくる選曲。などなど。
全部が、ずれてそうで、
ジグソーパズルのようにカチリとはまってる。
なんか不思議な映画だった。
並行世界+カンフーといえば、
『ザ・ワン』を思い起こすのだけれど、
あちらとは、ベクトルがまるで違う。
序盤のテンションから、
コメディだと思ってたんだけどな~。
「大人のおもちゃ」で、ヌンチャクするところとかさ。
バカじゃねーの!って笑ったし。
そんな、バカなノリのはずなのに、
劇場を出るころには、涙流してる自分がいるとは信じられなかった。
今でも信じられない。
ただ、序盤はものすごいセリフの応酬で、
ついていくのが、すごい大変。
こんなとき、ネイティブだったらな。と思うのでした。
ちょっと、余談だけれど
並行世界の捉え方が、
・泡である。
・肉体ではなく意識が行き来する。
これが最近のトレンドっぽい。
時空は量子レベルの泡という概念。
『君僕』もそうだったし。
無知なだけかもしれないけど。
とりあえず、
ワイヤレスイヤホンをしてる人を見かけたら、
そいつは並行世界へジャンプしてる可能性があるから気をつけろ!
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