読んで字のごとし。な本。
ただ、予期せぬことに
「見る」行為の深いところまで引っ張ってかれたような
そんな気持ち。
人は目でなく、脳で物を見る。
ということは、十人十色違うものが見えてることになる。
よくそれでコミュニケーションができるなぁ。
という認知機能の不思議。
これは、絶対に確かなものなんてない。
と言い変えることができる。
そして、脳で見るということは、
すなわち目が見えなくても見ることができる。
・・・なんだか禅問答みたいだ。
この本の中では、
専門家でもなんでもない、アートが好きな仲間が、
ああでもない、こうでもないと言い合う。
それで、良い。
というか、それができるのがアートの良いところ。
答えの決まったものでは、
そうですね。と受け入れることしかできなくて、
コミュニケーションのきっかけにすることは難しい。
話を広げられない。
やっぱり、なんやかんや、
人って、井戸端会議が好きなのだ。
答えなんか求めてないのだ。
それで、真剣に「見る」と、
わりと、いい加減に物を見てたということに気づく。
そんな気づきを与えてくれる、
面白い1冊でした。
知らない現代美術の話がポンポン出てくるので、
気になるから、ちょっと作品見てみようかなぁ。
コメント