『X エックス』三部作の第二弾。
前作で登場した殺人鬼の若き日を描く。
Pearl パール
データ
公開:2023年7月(日本公開)
製作国:アメリカ
監督:タイ・ウェスト
あらすじ
1918年、テキサス。
スクリーンの中で踊る華やかなスターに憧れるパールは、
敬虔で厳しい母親と病気の父親と人里離れた農場に暮らす。
若くして結婚した夫は戦争へ出征中、
父親の世話と家畜たちの餌やりという繰り返しの日々に鬱屈としながら、
農場の家畜たちを相手にミュージカルショーの真似事を行うのが、パールの束の間の幸せだった。ある日、父親の薬を買いに町へ出かけ、母に内緒で映画を見たパールは、
そこで映写技師に出会ったことから、いっそう外の世界への憧れが募っていく。
そんな中、町で、地方を巡回するショーのオーディションがあることを聞きつけたパールは、
オーディションへの参加を強く望むが、母親に「お前は一生農場から出られない」といさめられる。生まれてからずっと“籠の中”で育てられ、抑圧されてきたパールの狂気は暴発し、
出典:映画『PEARL パール』オフィシャルサイト より
体を動かせない病気の父が見る前で、母親に火をつけるのだが……。
『X エックス』は未視聴。
いきなり、この映画から見たわけだけど、
充分楽しめた。
オカルトとか、SFとかじゃなくて、
もっと本能的なホラー。
もう全く会話が成り立たない人って
現実にもいると思うんだけど、
そういう類の得体の知れない怖さに近い。
得体の知れなさを強調させてるのが、
主演のミア・ゴスの顔を1sで撮る時。
今どきの映画では、考えられないくらい長回しで見せている。
ずーっと見てると、何か変⇒やっぱり変⇒絶対変。
と、いつの間にか、印象変わってる。
ミア・ゴスが、変なこと言うんだけど、
それを聞いてるリアクションが挟まらないから、
とんでもない告白を受けた時のモヤモヤを
観客も抱えるしかないという。。。
なんか、登場人物と気持ちがリンクしていくんだよね。
かつ、主人公の不幸な境遇を丁寧に描いて、
同情させる余地を見せてからの告白シーンだから、
やっぱり、人の性格は、環境の問題だけじゃないんだな。
そう感じてしまう。
本当にヤバいヤツってのは、普通の恰好をしてるんですよ。
迫りくるというより、気づかされていく怖さ。
生と性にどん欲なパール、、、こんなヤツ、
友人、知人にいなくて、本当にホッとしてる。
『Pearl パール』で特徴的なのは、
クラシックな映画のスタイルを保ちながら、新しいことをしてる。
映画のテクニック的なことは知らないので、
感覚の話になっちゃうんだけど、
70、80年代の映画ってこんな感じだったな。
って思うシーンがある。
しかし、ずーっと見てると、何か違う⇒やっぱり違う
ってなっていく。
いや~、底の知れない映画です。
あのラストで、『X エックス』に続くんでしょ?
どうなっちゃうんだ。。。
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