殺戮にいたる病
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新装版 殺戮にいたる病 (講談社文庫) 著者:我孫子武丸 |
あらすじ
東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねる
シリアルキラーが出現した。くり返される凌辱の果ての惨殺。
冒頭から身も凍るラストシーンまで
恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、
とらえようのない時代の悪夢と闇、
平凡な中流家庭の孕む病理を鮮烈無比に抉る問題作!衝撃のミステリが新装版として再降臨!
出典:裏表紙より
シリアルキラー
その家族
そして元刑事
3つの視点で描かれる連続殺人事件。
小説で吐き気を催したのは始めて。
それほど、キラー視点がエグいし、生々しい。
映像化不可能といわれてる要因は
これなんじゃないかと思ったほど。
犯人があらかじめ分かっている倒叙ミステリーで、
刃物を体に突き立てる様子や、血のしたたる様子まで
鮮明に犯行描写しているのは他にないんじゃないかな。
でも、映像化できないのは、
そういうことじゃないんです。
時間軸をずらして描かれる3つの視点。
視点ごとに語られる事実が少しづつ矛盾していて、
推測の深みにはまっていると・・・最後の最後に、驚きの展開が。
これは全く想像つかなかった。
結末を知ると、二度読むのは怖くなる小説です。
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