「medium」シリーズの２作目！
「invert 城塚翡翠倒叙集」
invertはインヴァ―トと読むそうです。
探偵・城塚翡翠(じょうづかひすい)が、
３つの殺人事件を軽やかに？解決する
ミステリー。
ひとことで表すなら
探偵ｖｓ犯人ｖｓ読者。
そんな話になってます。
今回は倒叙もの。
先に犯人が明かされており、
探偵がどう追いつめていくのか？
を楽しむ話となっています。
前作、あんなどんでん返しを
しましたからね・・・。
倒叙ものになるのは納得。
もう、翡翠という人間が
どういうヤツなのか？
どのくらい性根が腐っ・・・
良い性格をしているのか
分かった上で読みますから、
「翡翠さま！もうおやめください」
となります。
そして、「刑事コロンボ」の
オマージュがたくさんあるなぁ。と。
例えば、
コロンボは、
どうしてあんなくたびれたコートを
着ているのか？
安物の葉巻を吸っているのか？
その理由を考えながら読むと
共通点が多く見つかる。
さらに、
犯人を追及中の決まり文句。
「もうひとつだけ」
もう尋問が終わるタイミングの
ドキッとするひとこと。
私の心は「来た来たっ！」と
アドレナリン全開！！
それが、私の印象ですが、
モチーフにしているものが
違っていたらごめんなさい。
特に最後の話は、
解決編とかコロンボっぽい。
「殺人処方箋」って知ってるかな？
あと、ちょっぴりの
古畑任三郎パロディ。
そんな倒叙ミステリへの敬意を
示しつつ、
中でも好きなのは、
最後の話。
「信用ならない目撃者」
この話では、
犯人を立件する決め手となるのが、
目撃者の証言しかない。
だが、目撃者の証言が
コロコロ変わってしまう。
そこで翡翠と犯人は、
目撃者の証言をお互いの有利に
変えるため目撃者へアプローチ。
心理戦をしかけていく―。
心理戦の描き方が見事。
最後には全てをひっくり返すオチもあり。
「してやられた」感が満載です。
マジで産毛たつほど背筋がゾワゾワ。
いや～
次巻も、楽しみ！楽しみ！！
コメント