現代の力でよみがえる
古き良き、ミュージカル映画の話。
ウエスト・サイド・ストーリー
出典:20世紀スタジオ公式HPより引用
データ
公開:2022年
製作国:アメリカ
あらすじ
夢や成功を求め、多くの移民たちが暮らす
出典:20世紀スタジオ公式HPより引用
ニューヨークのウエスト・サイド。
だが、貧困や差別に不満を募らせた若者たちは
同胞の仲間と結束し、
各チームの対立は激化していった。
ある日、プエルトリコ系移民で構成された
“シャークス”のリーダーを兄に持つマリアは、
対立するヨーロッパ系移民“ジェッツ”の元リーダーの
トニーと出会い、一瞬で惹かれあう。
この禁断の愛が、
多くの人々の運命を変えていくことも知らずに…。
原作は1957年のミュージカル。
1961年には映画化もした本作。
一般にウエスト・サイド・ストーリーというと、
この1961年の映画版を指すことが多い。
と私は思っています。
ちなみに、昔の映画版は未見です。
というのもリメイク作品は
本筋が基本的に変わらないので、
予習しちゃうと、新鮮さが薄れると思いまして。
結果、2時間強の上映時間が
まったく苦にならない、
楽しい体験ができました。
プロットは「ロミオとジュリエット」的。
昔からモチーフとして
多く採用されてきた構成ですね。
対立構造の中で、
それでも、なお求めあう若者の衝動。
民族間対立というのは、
昔から根深く解決しきらない問題。
蚊帳の外からみれば、
「そんなこと」と思われることも、
当事者にとってはアイデンティティに関わる
重要なこと。
いがみ合いの果てに何が待つのか―。
真剣に向き合えば、
反発したくなるような耳の痛い話も、
すんなり心に響くのは、
やっぱり聞きなじみある音楽と、
ダイナミックな踊りのおかげ。
目から入ってくる情報が楽しいと、
受け入れやすい。
ミュージカルのすごさって
ここにあるんじゃなかろうか。
ミュージカルは、
日本でいうところの歌舞伎。
中でも黒子のような、
「見立て」に近いと思う。
道を歩く。
会社に出勤する。
仕事をする。
ケンカする。
あらゆる動きには、
それぞれの頭の中で思い描く
理想というものがあるはず。
時には音楽が鳴っているかも。
そんなイメージを具現化しているのが、
ミュージカルなのかなぁ。
なので、
「見立て」としてみることが難しいと、
ミュージカル演出は、
受け入れにくいかもしれない。
「ウエスト・サイド・ストーリー」
全体通して漂う、昔ながらの良さ。
ノスタルジックというのとも違う、
こういうのなんていうんだろう。
ヴィンテージ的?
今年劇場で見た作品のなかでは
トップクラスの楽しさです。
以上、
ウエスト・サイド・ストーリーでした。
この先、
ザ・バットマン、
トップガン マーヴェリックと、
旧作を意識した作品の上映が
控えているので、
そちらも楽しみに待ちたいと思います。
そろそろアニメ映画も見るのも良いかも。
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