UFO(未確認飛行物体)って、
UAP(未確認航空現象)と呼ぶようになったってマジ?
な映画の話。
NOPE/ノープ
出典:映画『NOPE/ノープ』公式サイトより引用
データ
公開:2022年
製作国:アメリカ
監督:ジョーダン・ピール
あらすじ
舞台は南カリフォルニア、ロサンゼルス近郊にある牧場。
亡き父から、この牧場を受け継いだOJは、半年前の父の事故死を
いまだに信じられずにいた。形式上は、飛行機の部品の落下による衝突死とされている。
出典:映画『NOPE/ノープ』公式サイトより引用
しかし、そんな“最悪の奇跡”が起こり得るのだろうか?
何より、OJはこの事故の際に一瞬目にした飛行物体を忘れられずにいた。
牧場の共同経営者である妹エメラルドは
この飛行物体を撮影して、“バズり動画”を世に放つことを思いつく。
やがて起こる怪奇現象の連続。
それらは真の“最悪の奇跡”の到来の序章に過ぎなかった……。
UAPだろうが、UFOだろうが
どっちでもいっか!
ここではUFOと呼びます。
UFOの引き起こす事象の中でも、
キャトルミューティレーションといえば、
今やSF映画では、驚かれなくなった題材だと思う。
そんなある種、矮小化したものを、
冷静に考えると「やっぱりヤバい」に
回帰させてくれる内容でした。
恐ろしさの原体験とでも言うのかな?
さらに、目的が倒すでもなく、
UFOの撮影だ。
登場人物も少ないし、
シチュエーションも、ほぼ牧場内という
一種の閉鎖空間で起こる出来事。
どこをとっても一見小さくまとまる話……。
のはずなのに!
ここまで大ごとに感じられるのはさすが!!
素直にめっちゃ面白かった。
本当に撮影するだけなのに、
最後の手に汗握る緊張感は何なの?
ここも、バッチリ伏線がきいていて
「やられた!」って思いましたね。
で、この映画。
ストーリーよりも、よく考えたら、
めちゃくちゃ視線が気になる映画であった。
たまに差し込まれる
役者陣のカメラ目線。
観客であるはずのコチラ側は
「見られている」印象を受ける。
ここがなんか、見透かされているような
謎の緊張感があるんだよね。
さらに、頻繁に
「目を合わせるな!」ってセリフが
あるでしょ?
例えば、序盤の馬のシーン。
目を合わせることで、
馬が興奮して暴れ出す部分。
見るってことは、
何か「不安」を内包した行為なのかも
しれないなぁ。
私たちは「見る」し、「見られている。」
これって結構、日常でもそうなんじゃなかろうか。
「不安」だから見るし
見られると「不安」だし。
浮気やら、上司との会議やら。ゴニョゴニョ。
本編には、あらゆる「見る」行為が出てくる。
防犯カメラだったり、
スクープ記者だったり。
フィルムカメラマンだったり。
そもそも主人公たちは
SNSで有名になることを目論んでいる。
「見る」とは何か?を
自身に問いかけたくなる。
そして、その「見る」行為を
大衆に広めるキッカケが
「映画」だったんじゃなかろうか。
そんなことを考えたくなるし、
考えながら見られる、面白い作品。
今のところ、今年1番、面白いかもしれん。
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